2013.12.20 のニュース
ガソリン需給調整へ 元売、市中買いに出る~安値業転を引き上げへ~
ガソリン市況は低迷が続いており、業転市況の値上がりを見込んで元売サイドは市中買いに取り組むことになった。既に買いに入っているため、その効果が注目されている。元売サイドもこのまま安値で越年、新年を迎えると、明年4月からの消費税の8%への引き上げに伴う約5円の引き上げが一段と難しくなる。そのためには年末までには業転市況を引き上げ、適正水準に戻すことが重要となっている。これから21~23日の連休を前にしており、年末商戦のヤマ場を迎えるが、まず業転市況が値上がりするか否かが正念場となる。12月期決算企業より12月攻勢もあるが、業転市況が低迷すると末端市況にも影響するのと、1年間で販売数量が最も多い12月が赤字となれば、業績悪化は深刻である。
ガソリンの異常な業転安が目立っている。冬場になると「ガソリン安の灯油高」の相場が形成されるが、それにしても、このガソリン安は異常であり、原油価格(CIF)と同値であるため、販売すればするほど赤字という状況にあり、元売サイドも市況の正常化を図るために市中買いに入っている。
年末まで時間も少なく、このまま越年、年始となると明年4月からの消費税増税の転嫁も難しくなるため、それまでに発射台を高くして適正利益を確保する水準まで市況を戻すことが重要となる。
ガソリンは異常安値となっているが、在庫も180万キロリットル台の低水準であるため、減産による.需給調整も効果はなく、当面は市中買いによって安値玉を買い上げることで市況立て直しを図ることになる。
元売間の足並みも今までは不揃いであったが、業転市況が底値をついているため、これから反発するものとみられる。
相場は値下がりすると限界まで達しないと反発しないとの見方もあるが、これ以上、安値が続くと業績悪化が深刻となる。元売サイドも危機感を強めているため、値上げに転じるものとみられる。