2014.01.14 のニュース
原油下落も影響せず ガソリン市況は維持へ~中旬からの対応に注目~
原油価格が年明けで4ドル/バーレル程度の値下がりとなり、ガソリン市況にも影響が心配されているが、市況は維持されている。足元の原油価格はWTIが93~94ドル/バーレル、ドバイが104ドル、為替は104円/ドルで推移、小幅な円高となっている。ガソリンの仕切価格は昨年12月28日から1月10日までは1~2円/リットルの値上げとなっているため、石油情報センターの調査価格は158円/リットルを維持している。そのため11日(土)からの仕切価格の改定が注目されているが、3連休となるため、市況対策は連休明けの15日頃が見込まれていた。東商取のガソリン先物は79円から80円に戻しており、下落に歯止めがかかり、市況は維持されている。安値物も底上げされたため、引き続き値上げを見込んで市況対策に取り組む方向にあったが、原油下落で様子待ちとなってきた。
ガソリンの在庫は石連週報でみると、12月28日178万キロリットルで180万キロリットルを割る低水準となり、1月4日には184万キロリットルと6万キロリットルの増加となった。前年比では20万キロリットルの減となっている。
この時期の在庫水準は、年末年始の出荷状況、天候の影響と正月休みもあって変動する。それにしても低在庫が続いている。
天候不順、積雪の影響もあって、需給状況は急変するが、販売(出荷)減少から販売業者の対応は弱気となっている。販売減を理由に10月以降は価格競争が続き下落したが、ここにきて下げ止めから小幅な値上がりをみせている。しかし、11月末から仕切価格の値上げが累計で6円程度となっているため、未達となっている。
当面は、原油が下落しても値下げすることはなく、安値の底上げか市況維持で臨む方向にある。11~13日の3連休で1月最後の増販が見込まれるが、2月に入ると、年末年始商戦の反動で減販となるため、販売業者間にあせりが出ると市況下落が心配となる。
減販のため市況が低迷すると1~3月での業績挽回も難しくなるなど厳しい状況となる。