日刊ニュース

2014.01.20 のニュース

ガソリン在庫は増加へ 販売低調で前年比では低位 灯油在庫は寒波で減少

石連週報(11日時点)によると、ガソリン在庫は196万キロリットルで前週に比べると11万キロリットル増となったが、前年に比べると7万キロリットル減となっている。5日~11日の1週間の出荷は94万キロリットル、灯油は285万キロリットルで前週に比べ12万キロリットル減と低調であるが、前年比では63万キロリットルの大幅増となっている。在庫は高水準であるが、本格的な寒波到来で出荷増となり在庫は減少する。ガソリン在庫は180万キロリットル台で推移していたが積み増しとなった。正月明けとなったため通常の販売に戻ったことになるが、年末のガソリン商戦は、以前は12月31日がピークで大幅に売れたが、最近は平準化されているのと、高値のため限定給油が増加するなど販売減となっている。正月休みが長かったため車の利用が増加したはずであるが、省燃費車の普及もあって販売は低調となった。
 ガソリン在庫は増加したが200万キロリットル割れの低位で推移しており、それでも需給面での影響は少なくなっている。販売が低調であるのと、在庫が減少しても安定供給が確保されているという安心感もあって、在庫が減少しても業転が値上がりすることはない。
 各社が減産対応で臨んでも、減販傾向にあるため市中買いに出ることがなく、需給が締まることがないという状況が続いている。とくに昨年11月~12月は販売不振のため売りに出たこともあって業転は下落、その影響で一般市況も低迷し、仕切価格を値上げしたがユーザー転嫁が遅れることになり、元売、販売業者とも業績は悪化している。
 そのため、1月に入って市況対策に再度、取り組む方向にあるが、原油価格が下落傾向にあるため様子待ちのところが多くなっている。ガソリンの不振を灯油販売でカバーすることを狙つたが、これも11月~12月は暖冬気味であったため販売は不調となった。
 しかし、1月に入って本格的な寒波が到来したため、灯油増販が見込まれることから、ガソリンの需給には好材料となりそうである。
 しかし、ガソリン在庫は低水準で推移しているが、販売減が先行しているため需給のタイト感は薄れている。これからユーザー転嫁の遅れを挽回することになるのか、今後の市況対策が注目される。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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