2014.01.27 のニュース
灯油販売は伸び悩み 高値による節約が浸透~電力、ガスヘの転換も続く~
灯油販売は本格的な寒波到来で増販期待が高まっているが、高値に対する節約、電気、ガスヘの転換が進んでいるため、思惑よりも低調となっている。昨年10~12月は気温が高く灯油販売は低調であったが、1月に入って全国的に冷え込み、雪が降るなど増販が見込まれているが、伸び悩んでいる。灯油販売は、東日本大震災を機に、翌年にはユーザーの関心も高まり、灯油ストーブが増販、品不足となるなど、石油業界もPRに努めて需要を喚起した。しかし、灯油価格が100円/リットル相場となったこともあり、高値感から節約ムードが高まってきた。さらに灯油は重く、持ち運びが不便であるため、電
気、ガスの攻勢もあって、利便性から料金は割高でも燃料転換が進んでいる。その結果、灯油需要は今後も緩やかであるが減少する。
本格的な寒波が到来しているが、灯油需要は予想を下回っている。これから平成26年度の需要見通しの作業に入るが、足元の実需は伸び悩んでいるようである。
25~29年度では、年率3.2%減を見込んでいたが、さらに落ち込みそうである。
大震災を機に灯油需要が回復するとの見方があった
が、原油高騰で割高感が出てきたこともあり、減少傾向となっている。
寒冷地でもガス、電気に転換しているのと新築の個人住宅、マンションなども灯油使用は伸び悩んでいる。都市部のマンションなどは灯油ストーブの使用を禁止しているのと新設は電気、ガス仕様となっている。そのため灯油を使用するのは農村部や郊外の住宅となり、過疎地となっているため、需要は減少傾向を示している。
灯油需要も近く歯止めがかかるとの見方もあったが、ガソリンと同様に、今後も減少しそうである。新規需要が見込めないことから減少に拍車がかかりそうである。
大震災を機に需要減も一巡したかに見えたが、高値感による節約と燃料転換から、今後も小幅であるが減少が続く。