日刊ニュース

2014.02.05 のニュース

ガソリン市況は維持へ 仕切価格は据え置き続く~減販傾向強め、厳しい状況に~

ガソリンの仕切価格は1日から、JXが据え置き、出光が40銭/リットルの値下げ、昭和シェルが1円の値上げ、EMGの外販が1円値上げと分かれたが、小幅な変動となったため末端市況は維持を狙うことになる。JXが3週連続の据え置きとなっていることもあり、大勢は市況維持で臨むことになる。石油情報センターの調査価格(1月27日)の平均は158円70銭/リットルとなり、7週連続値上げから8週目で上げ止まりの横ばいとなった。仕切価格も昨年11月末から値上がりが続いたが、据え置きと、小幅下げへと移行してきた。そのため、末端市況は連続値上がりが一巡したことになり、横ばいとなってきた。今後は4月からの消費税の引き上げを巡って3月対策がポイントとなってきた。一方、ガソリンの販売は昨年11月が前年比で0.5%の微増となったが、12月では499万キロリットル(前年は516万キロリットル)で3.2%減となり500万キロリットルを割った。今年1月も微減となり、減販が続くことになる。平成25年の1~12月の1年間では5625万キロリットルで1.5%減となっており、減販傾向となってきた。
 ガソリン販売は低迷が続いている。平成25年の1年間では1.5%減となった。夏場の猛暑で増販となったことが、減少幅を抑えたことになる。減販は予想されたことであるが、現在、作成中の平成26年度の需要見通しでも、今後も減販が続く見通しとなる。
 原油価格が高止まり、為替が円安で推移しており、ガソリン市況は全国平均では159円相場(調査価格)となっており、東京は160円台に乗せている。160円に近づけば、高値による消費節約が浸透することが見込まれる。4月から消費税が3%の引き上げとなると165円相場が見込まれるため、一段の減販が心配される。
 消費税引き上げに伴い、3月末には仮需要が発生するため増販が見込まれるが、4月はその反動で減販となるなど大きく変動することが予想される。
 また、消費税の引き上げに際しては、増税分(5円)以上を値上げすると便乗値上げとなるため、販売業者の対応にも慎重さが求められる。そのため、3月中には安値を底上げすることで発射台を高くすることが求められている。
 問題は、4月以降、160円以上の相場となった場合、その後の販売動向が警戒されるが、減販に拍車がかかることが予想されるため、SS経営はさらに厳しくなる。
 いずれにしても、今後はガソリンの増販が望めないため、SS経営は減販が続く状況下でガソリンのマージン増を狙うことが厳しく、車関連のサービス、油外商品の販売による収益を確保することで減販をカバーすることになる。だが、減販と価格競争の激化によるマージン減が続くという最悪のシナリオも予想されるため、3月中にはSS経営の改善・立て直しが要請される。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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