2014.02.13 のニュース
ガソリン市況 下落傾向に 仕切価格の値下がりで~一方、原油は値上がりに転じる~
ガソリンの仕切価格は、8日からJXが2円/リットルの値下げとなった。出光、昭和シェルが据え置きとなったが、末端市況は値下がり気味の微妙な状況となってきた。JXは3週間連続の据え置きで対応していたが、この間に、他社が小幅な値下げを実施しており、その調整で8日から値下げしたものである。大手のJXが1月18日から据え置きを継続していたため、末端市況は横ばいで維持していたが、JXが8日から2円値下げの方針を打ち出したことから、市況維持が難しくなってきたようである。本来はユーザー転嫁が遅れており、市況を維持したいところであるが、ここにきて値下がり気味となってきた。石油情報センターの調査価格(3日)も平均が158円60銭/リットルとなり、前週に比べ僅か10銭の値下がりとなってきた。9週間ぶりの値下がりとなった。しかし、7日にはWTIが99.88ドル/バーレルと約2ドルの値上がりとなった。アメリカの雇用統計の改善による株価の値上がりを反映した形となった。東商取のガソリン先物も79円/リットルへと2日間で2円値上がりしてきた。
ガソリン市況は値下がり気味となってきたが、7日はWTIが99ドル/バーレル台となり、一時100ドル台に乗せてきた。ブレントは109ドル、ドバイも106ドル台と2ドル強の値上がりとなっている。原油高を受けて東商取のガソリン先物は79円/リットル、灯油も78円と2円程度の値上がりとなってきた。仕切価格は値下がりとなり、末端市況も一部値下がりとなっているが、原油価格は一転して値上がりとなるなど、流動的な展開となってきた。
ガソリンの仕切価格は、JXが8日から2円の値下げを打ち出したことから、末端市況は維持から値下がりの方向となりそうである。石油情報センターの調査価格では8週連続して値上がりしていたが、ここにきて上げ止まりから値下がりとなってきた。調査価格(3日)では158円60銭となり、わずか10銭の値下がりであるが、仕切価格が値下げとなったことから末端市況の維持は難しくなっている。
ガソリン販売は減少傾向を見せており、高値によるユーザーの消費節約が浸透しているため、販売業者も周辺SSの販売価格には敏感に反応することになる。仕切価格が値下がり局面になると、末端市況の維持は難しくなる。直ちには急落しないが、一度値下げに踏み切ると加速して下落するため、ここは踏ん張りどころとなっている。
一方、原油価格が値上がりしたため、東商取のガソリンの先物、業転も値上がりしてきた。今後の予想は難しいが、仕切価格の値下がりと原油価格の値上がりが重なり、流動的となってきた。