2014.02.20 のニュース
石油各社 製品輸出重点に取組み 減販も稼働率を維持へ~定修・設備処理で需給適正化~
石油各社は、国内販売減を輸出で対応している。主にジェット燃料、軽油の中間留分か中心となるが、最近はガソリン、灯油が輸出されている。あくまでも採算が前提となるため、為替、海外市況と国内市況との価格差がポイントとなる。各社の決算にも輸出増が反映しており、今後も輸出増を狙って輸出用設備の増強などに取り組む方向にある。今のところ海外高と円安で製品輸出は有利なポジションにあるが、国内は販売減となるため減産対応となるが、輸出増加が稼働率を維持している。これから春の定期修理、高度化法による設備処理が進むため輸出増と重なって需給適正化が期待されそうである。
石連週報では、2~8日でジェット燃料が17.5万キロリットル(前週15.5万キロリットル)、軽油が13.5万キロリットル(22.6万キロリットル)となり2油種で31万キロリットル(38万キロリットル)となっている。
海外市況と比較して利益が確保できるとみて順調である。ガソリンは3万キロリットル(12万キロリットル)となり2週間で15万キロリットルを記録している。
ガソリンはここにきて輸出が活発化しているが、数量は少ない。
灯油も5万キロリットル(5万キロリットル)と2週間で10万キロリットルとなっているが、在庫調整を兼ねたものとみられる。在庫は高水準であったが、冷え込みで前年並みの水準219万キロリットルとなっている。
大雪となり冷え込みが厳しく増販が見込まれるが、シーズンが終わりに近づいているため、増産で対応しても在庫を持ち過ぎると損失となるため難しいところにある。不足すれば緊急輸入もあるが、勝負どころはあと2~3週間となりそうである。
国内販売は減少傾向を強めており、その対応策としては、設備処理を実施するが、その後は輸出増で稼働率を維持したいのが石油各社の本音となるため、輸出に期待をかけている。