日刊ニュース

2014.03.10 のニュース

ガソリン転嫁策を準備 原油変動で難しい局面に~様子待ちでは不発の公算~

原油価格は上げ下げと流動的となり、3月のガソリン市況対策は値上げで準備に入っているが、対応が難しい状況にある。ロシアのウクライナへの軍事介入を機に原油価格が値上がりしたが、米国の話し合いによる調整が進む方向となり、緊張緩和から値下がりしてきた。元売の仕切価格の改定が注目されるが、既に1日から2~3円/リットルの値上げを実施しているため、ユーザー転嫁に取り組む方向にある。この値上げはロシアの軍事介入前の
コスト増によるものである。仕切価格は1日から値上げとなったが、石油情報センター調査価格(3日)の平均は157円90銭で前週に比べ、僅かであるが、10銭の値下がりとなっている。ただ、原油価格が値上がりから値下がりに転じており、先物も79~80円/リットルから値下がり気味となっている。ここで様子待ちとなると仕切値上げ分はかぶりとなる。
 仕切価格は1日から2~3円/リットルの値上げとなっているが、石油情報センター調査(3日)の平均では、157円90銭で、逆に前週に比べ10銭の値下げとなっている。
 このように仕切価格が土曜日から値上げとなったが、ユーザー転嫁は即実施でなく、火、水曜日に遅れて実施となるため、石油情報センターの月曜日調査の結果は、今までの下落傾向を受け値下げとなるケースも出る。
 次週調査(10日)の結果で値上がりするか否かは8日からの仕切価格の改定方針によって左右される。ここで値下がりとなれば空振りに終わる公算も強いが、連続して値上げとなればユーザー転嫁で足並みが揃うことになる。
 原油価格は今週から2~3ドル/バーレル値上がりしているため、コスト増となっていることから仕切価格の値上げが見込まれている。ただ、原油価格が今後、下げ基調で推移すると末端の市況対策も難しくなる。
 今後のウクライナ情勢と原油価格の動向が注目される。原油価格はそうした情勢を見極めようとしながら、ユーザー転嫁を待っていると空振りに終わる場合もあり、タイミングが難しい。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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