日刊ニュース

2014.03.20 のニュース

灯油 3月に入り業績向上 増販、値取りを期待~冷え込みが好材料に~

灯油は、3月に入っても冷え込みにより出荷は前年比で増加している。そのため在庫は石連週報でも140万キロリットルで前年比では60万キロリットル減の低位で推移している。2月には2回の大雪があり冷え込んだが、その後も寒い日が続いている。3月の灯油増販により在庫が減少したため需給が締まったことで、3月の仕切値上げが浸透することになれば好材料となる。灯油仕切価格は1~2月は値下げになったが、3月に入って値上げに転じている。末端市況は小幅な値下げが続いたが、SS店頭は100円/リットル台を維持して大きく値崩れすることなく、今日に至っている。シーズンは残すところ、あとわずかであり、低在庫で終えることになる。
 灯油販売は、昨年11~12月が暖冬となり、11月販売が前年比で3.9%減、12月が2.7%減、今年1月は13%の大幅減と続いた。だが2~3月で増販となったようである。
 そのため灯油シーズン入りを機に減販が心配されたが、ここにきて挽回したことになる。
 灯油も減販となったが、ガソリンも12月は3.2%減、1月は2.4%減と減販が続いている。減販傾向が続いていたことから需給が緩和して市況が低迷したため、元売のマージンも減少して、業績は下期から、在庫評価益を除き赤字となっている。通期見通しも赤字が見込まれるが、3月の仕切価格の値上げ、灯油がシーズン最終に増販になることによって、業績が挽回されることが期待されている。
 灯油の増販と値上げ、ガソリンも値上げに転じているため、3月末で業績挽回を見込みたいところである。しかし、昨年10~12月での業績悪化を一気に挽回することは難しいとみられるが、4月以降の新年度スタートを黒字ベースに転換できることを期待したいところである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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