日刊ニュース

2014.04.02 のニュース

ガソリン 5円の増税転嫁 ボトム165円を狙う~3月の未達を残し4月入り~

今日、4月1日から消費税の増税(3%増税)を受けて、販売業者は増税転嫁に取り組む。ガソリンの増税分は5円/リットル程度の値上げとなり、完全転嫁を狙うことになる。3月末で首都圏の街道沿いはボトム160円を狙ったが、157~158円と目標を下回ったところもあり、5円加算して162~163円の地区も散見するなどバラツキも生じる。石油情報センターの調査価格(3月24日)は、平均では159円で前週に比べ30銭値上がり、3月入りで1円10銭の値上がりとなっている。東京は162円、神奈川が160円となっており、3月ではそれぞれ2円程度の値上がりとなっている。今後の3月31日(月)の調査結果が注目されるが、小幅な変動とみられるため4月第1週の7日(月)の調査価格は、3月末の159円に5円を加算した164円程度になるものとみられる。元売の3月の仕切価格は、累計で3~4円の値上げとなっているため、ユーザー転嫁は遅れている。JXは3月の累計で6円の値上がりとなっているが、2月末で2円20銭の値戻し値下げを実施しているため、これを相殺すると3円80銭の値上がりとなる。
 3月の市況対策は、これまでの未達分を加算して5円程度を狙ったが遅れることになった。
 消費税の増税転嫁の前までに発射台を高くして、4月からの消費税の増税転嫁に臨む方針であったが、3月転嫁は遅れ中途半端な状態である。だが、増税転嫁がスタートしている。
 3月に入って仕切価格が連続して値上がりしたため、そのユーザー転嫁と増税転嫁が重なり厳しい状況となっている。
 4月初めは増税の転嫁が中心となるが、市況、需給の実態をみながらの市況対策で対応することになる。特に需給については4月入りで過剰設備が処理されるのと、製油所の定期修理が重なりタイトになる。
 灯油は冷え込みが続き増販となっており、在庫も低位にあるため供給不足も心配される状況にある。ただ、シーズンが終了寸前であるため、ここを我慢すれば乗り越えることになる。
 ガソリンは、3月末の駆け込み需要が発生したが、4月に入るとその反動で減販となる。3月の仮需要との相殺となるため、冷静に対応すれば問題なく乗り切れるが、減販を我慢できずに、安値販売に走るとの懸念も残る。
 需給がタイトとなっているため市況は堅調に推移すると思われるが、販売価格が値上がりしたことでユーザーが消費節約するのと、販売業者のマージン減少が心配となる。ガソリンマージンは最低でも12円は確保したいところである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
〒112-0004 東京都文京区後楽2丁目22-3
TEL:03-3814-4728
FAX:03-3814-4745
ユーザーID:
パスワード:
ログインする
e-BISTRADE