日刊ニュース

2014.05.01 のニュース

ガソリン 166円相場形成 増税、仕切値上げを転嫁へ~地域価格差が生じる~

ガソリンは連休商戦に入った。仕切価格は26日からJXが1円/リットル、出光が60銭の値上げを実施しており、4月に入って3度目の値上げとなり累計では3円の値上がりとなっている。末端市況は、街道沿いのボトム価格が166円相場に引き上げられているが、162~163円か中心値、セルフの安値は160円を割っている。ガソリンの市況対策は、4月1日からの消費税の増税を前に3月末で160円を形成、4月からの増税で5円を加算して165円を目標としてユーザー転嫁に取り組んだ。しかし、165円の維持は難航して162~163円へと軟化した。その後、仕切価格の値上げが続くこととなり、再度、連休前に市況対策に取り組んだ。連休中での値上げは難しいため、連休前に166円相場を固めることを狙ったものである。増税転嫁と仕切価格の値上げが短期間に重なったため、即ユーザー転嫁に取り組んだが、周囲の様子をみて転嫁待ちとした地域もあり、その結果、地域価格差が生じたまま連休商戦に入った。
 ガソリンは連休商戦に入った。4月からの消費税の転嫁で5円値上がり、引き続き仕切価格が3回連続値上げとなったことから、末端市況が160円台の高値となったため減販も予想されるなど、販売業者も厳しい状況に追い込まれている。街道沿いSSではボトム166円を目指してユーザー転嫁に取り組んでいる。しかし、増税と仕切価格の値上げが続いたため、販売業者の対応にバラツキが生じ、安値は160円割れもあるなど、地域価格差が生じている。
 4月末からの連休商戦は、夏場の旧盆商戦に次ぐもので増販が期待される。都心部のSSは周辺企業に合わせて休みとするケースもあるが、郊外部の街道沿いSSでは増販を期待して商戦に臨んでいる。
 だが、ガソリン価格は160円台の高値となっており、ユーザーの節約が心配されている。販売業者も増販を求めるのか、販売数量減を我慢しても適正マージンを確保するのか、その選択は難しいが、目標は166円を確保することで市況対策に取り組んでいる。
 元売もガソリン市況の低迷により3月期決算は実質赤字となっており、今年度は4月から黒字経営とするために、仕切価格の値上げ分の完全値取りに取り組んでいる。
 そのため、設備処理後における需給タイトによる業転の値上がりを狙っている。ここにきて業転市況も値上がりしているため、ユーザー転嫁の環境は整備されている。ただ、高値の影響で節約が強まることが心配されている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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