2014.05.08 のニュース
連休明け 新たな市況対策 未転嫁分を値取りへ~新体系への対応を準備~
ガソリンの市況対策は連休明けを機に新たな取組みが求められる。連休中は市況維持に努めたが、4月に入って仕切価格が値上げされた分が未転嫁となっているのと、元売が6月から打ち出す新体系への対応で準備に取り組む。4月対策は消費税の増税転嫁が重点となり、率先して取り組んだ結果、5円転嫁はほぼ完達した。その後、市況が軟化傾向となったが、4月の仕切価格は3円程度の値上げとなり、市況立て直しに取り組み、小幅であるが末端市況は値上がりをみせた。石油情報センター調査(28日)では、平均で164円80銭となり、前週に比べ60銭の値上げとなるなど各地でも値上がりした。
ガソリンの連休商戦は値下がりすることなく、市況は維持されたようである。例年、連休商戦に入ると、増販を狙って価格競争が展開されるが、今年は消費税の増税、仕切価格の値上げとなったため、連休入り前に値上げに取り組んだ。
末端市況は小幅であるが値上がりしたが、未達となっているため、連休明けにユーザー転嫁に取り組む。
ただ、原油価格と仕切価格、末端市況の動向を見定めての取組みとなる。
また、6月からは新体系が打ち出される方向にある。従来の業転市況リンクと総合的な判断による改定から、コスト(原油価格)と海外市況を基準に改定する方式となり、業転リンクの要因は薄くなる。
コストと元売の意向、判断が重視される方向にあるため、各社の対応を見極めることになるが、販売業者サイドも各社の出方をみて対応する。
設備処理が実施され、需給が締まり、業転市況が値上がり、仕切価格との間に価格差が縮小されることが前提となる。そのため市況対策の環境は整備されるものとみられる。