日刊ニュース

2014.05.14 のニュース

ガソリン市況維持へ 仕切価格は据え置きで~定修入りで需給はタイト~

ガソリンの仕切価格改定は、10日からJX、出光が据え置きとなったため、販売業者も末端市況の維持に努めることになる。連休商戦明けとなったが、原油、為替とも安定して推移しており様子見となる。石油情報センターの調査価格(7日)も平均で165円10銭/リットルで30銭の小幅な値上がりをみせており、165円相場となった。連休商戦では、市況が維持されたことになる。石連週報のガソリン在庫(3日時)は209万キロリットルとなり前週比で3万キロリットルの増となり、3月末の180万キロリットルに比べると大幅増となるが、定期修理を前にしての積み上げであるため、供給増とはなっていない。6月になれば定期修理がピークとなり、その影響で需給タイトが見込まれている。連休明けは例年、減販となり、さらに6月の梅雨入りで不需要期となるため市況下落が心配されるが、今年は設備処理が実施されているため、減産により需給は締まるものとみられ、市況は安定して推移しそうである。
 石連週報によると、ガソリン在庫(3日)は209万キロリットルとなり、200万キロリットルを超えている。4月27日~5月3日の1週間の生産は105万キロリットル、出荷は99万キロリットルで100万キロリットルに迫っている。連休は前半が飛び石、後半は3日~5日と短期間であったため、ガソリン販売の伸び悩みが影響したとの見方もあるが、市況は維持されたようである。
 4月の仕切価格が2~3円/リットルの値上げとなったため、本来、ユーザー転嫁に取り組むべきであったが、1日からの消費税の増税分の転嫁(5円)に集中して取り組んだたため、増税分は完全転嫁したが、仕切価格の値上げ分は未転嫁となっている。そのため販売業者サイドでは、4月の仕切価格の値上げ分がかぶりとなっており、厳しい状況にある。
 連休商戦の増販で、マージン減をカバーしたことになるが、これから6月にかけては不需要期で減販となるため市況立て直しでマージン確保が求められる。
 165円相場となってきたため、今後は節約による減販も予想される。3月販売は、増税前の仮需要で、前年比8.5%の増販となったが、その反動で4月は減販で調整された。今後は高値が定着するため実需の動向が注目される。首都圏ではボトム166円維持を引き続き狙う。
 需要見通しでは、年率2%程度の減販が見込まれているが、これ以上落ち込むと市況が混乱する。今後の景気動向、個人消費の行方が注目される。
 原油価格、為替の動向は見通しが難しいが、各社とも平成26年度はマージン回復を狙って黒字決算を見込んでいる。そのためには需給タイトを背景に業転市況の値上がりによるマージン確保が第一となり、今後の市況立て直しがポイントとなる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
〒112-0004 東京都文京区後楽2丁目22-3
TEL:03-3814-4728
FAX:03-3814-4745
ユーザーID:
パスワード:
ログインする
e-BISTRADE