2014.06.16 のニュース
WTI小反発104.40ドル 原油在庫減を好感
11日のNYMEXは、需給引き締まり観測が広がる中、世界景気の先行き懸念が上値を抑え、小幅高となった。WTIの中心限月7月物は前日終値比0.05ドル高の104.40ドルで終了した。8月物は0.13ドル高の103.62ドルで取引を終えた。
米エネルギー情報局(EIA)が朝方発表した週間石油在庫統計では、原油在庫が減少し、現物需給が締まっているとして買いが優勢となった。また、イラクでは武装勢力と治安部隊の対立が再発し、原油生産や輸送が滞るとの観測が浮上、地政学的リスクへの警戒感で相場を押し上げた面もあった。
ただ、世界銀行が2014年の世界全体の成長率を2.8%に下方修正した。このため、世界的な景気に先行き不安が広がり、米株式相場が急落。つられて原油も売られ、原油は上値の重い展開だった。
石油輸出国機構(OPEC)が11日、総会で決定した日量3000万バーレルの原油生産目標据え置きは、大方の予想通りだったため、相場の反応は限定的だった。