日刊ニュース

2014.06.17 のニュース

ガソリン市況安定推移 新体系は定着の方向~高値による減販が心配も~

ガソリン市況は、新体系への移行もあって安定して推移している。石油情報センター調査でも平均で167円/リットルとなり、7週連続して値上がりが続いている。新体系でガソリンは1円80銭/リットルの値上げとなり、ユーザー転嫁に取り組んでいるもので、首都圏ではボトム165~166円相場となっている。ただ、167円という高値に対してユーザーの節約による減販を心配する見方もあるが、若干の減販よりもマージン確保による安定経営を優先する方針の徹底が求められている。過去においては08年夏には185円を経験しており、これから高値時代に突入しそうである。原油価格も安定していたが、ここにきて値上げ気味であり、原油コスト変動に移行したこともあり、原油価格動向が注目されてきた。
 新体系へ移行したが、ガソリン市況は安定している。元売の仕切価格方針が原油コスト変動方式に移行したことから、原油代は回収することになったため、販売業者も以前の市況変動(業転リンク)とどう違うのか元売の様子をみている。
 スタート時は市況は安定しているため元売はマージンを回復したとの見方となっているが、販売業者サイドは依然として厳しい状況である。
 ガソリンも高価となっているため、減販傾向を強めているが、安値競争に終止符を打つための新体系への移行であり、元売は強気な方針を伝えている。
 業転問題も定期修理で需給がタイトになっていることもあり、流通証明書の発行などもあり、業転玉の出回りが鈍くなっているようである。
 新体系への移行で緊張感もあり、販売業者サイドも市況対策に取り組んでいる。新体系では予想外の小幅な値上げに止まったことから危機感は薄らいでいる。
 今後、夏場の需要期に向けて減販を増販でカバーする意欲が出ると再び価格競争になるとの心配は残っている。
 問題となる原油価格予測が難しいこともあるが、業転の変動に比べると明確であるため、市況対策は取り組みやすくなる。ただ、為替の変動での値上げとなると、昨年の例もあり、転嫁は難しくなることも予想される。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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