2014.06.26 のニュース
8200万台が全SSの源泉
自動車検査登録情報協会がまとめた3月末の自動車保有車両数が初めて8000万台の大台に達した。この中には原付を除く2輪車、特種車や被牽引車なども含まれているので、もう少しわかりやすく大別してみよう。
切りの良い数字に丸めるが、「乗用車」は登録車が4000万台、軽が2000万台の合計6000万台。「貨物車」は登録車が600万台、軽が900万台の合計1500万台。このほかに特種車が170万台、乗合車が20万台ある。これらを燃料別でみると、ガソリンの登録車が3700万台、軽4輪車が2900万台の合計6600万台、軽油車が600万台、LPG車が20万台。
実は、これ以外に「その他車」なるものが420万台ある。その大半を占めるのがHVの390万台弱で、PHVが3万台、天然ガス車が4万台、EVが5万台程度と推測される。また、軽油車の中には14万台程度のクリーンディーゼル乗用車も含まれる。さらに、2輪車の原付1種が650万台、原付2種が160万台、軽2輪が200万台、小型2輪が150万台、合計1200万台弱が加わる。HV・PHVも燃料を必要とするので、4輪車・2輪車向けのガソリン使用車(∥ガソリン車系)は総計8200万台程度。これがガソリン小売業の源泉と考えていいだろう。
他方、13年度のガソリン販売量は5542万㌔㍑。そのほとんどが自動車向けなので、台数ベースで単純試算すれば、1台当たり平均で年700㍑弱を消費している格好。10年前と比べると、ガソリン車系の保有台数は6%増えた。登録車や2輪車は各1割減ったものの、HVが急速に台頭、軽4輪は3割も増えたことが要因だ。これに対して、ガソリン販売量は8%減販している。よって、1台当たり消費量は100㍑強減ったことになる。
改めて確認しておくが、試算は2輪車を含んでいる。とはいえ、自工会調査によると2輪車ユーザーの4輪車保有率は高く、普通車が66%・軽36%にのぼるから、2輪車軽視は禁物だろう。SSの減少に歯止めがかからないため、1SS当たり平均販売量は増えた。同時に、販売量格差は大きく拡がっている。ますます低燃費化が進む保有傾向を踏まえたうえで、ガソリン小売業界をどう立て直すか。マージン確保の重要性がより高まっている。