2014.07.07 のニュース
定修明け 需給取り組みが焦点に -ガソリン在庫180万キロリットル割れ-
7月入りとなり製油所の定期修理明けとなるため、石油各社の今後の製品需給の取組みが焦点となる。石連週報では、ガソリン在庫(6月28日)が177万キロリットルとなり、前週に比べ4万キロリットルの減、前年に比べると41万キロリットルの大幅減少となっている。180万キロリットルを割り込む低位であるため、業転玉の出回りは減少しているが、それでも需給タイトで、業転市況が急騰することなく影響は少ない。在庫低位が定着している。1週間の出荷は97万キロリットルで100万キロリットルを割っているが、これから7月での増販を期待している。定期修理が明けてから実稼働能力は19万バーレル/日増加して309万バーレル/日となってきた。
灯油在庫(28日)は147万キロリットルで前週に比べると3万キロリットル増、前年に比べると46万キロリットルの減、軽油は147万キロリットルで前週に比べると横ばい、前年に比べると19万キロリットルの減となっている。各油種とも前年に比べると低位となっているが、需給への影響は少ない。
灯油在庫積み増しは、7~8月から始まるが、減販の影響もあり、積み増しのタイミングをみて商機をつかむという動きは少なくなり、原油価格がイラク問題などで不透明であるため、冬場に入ってからの値動きの見通しは難しくなっている。値上がりを見込んで在庫を持つと失敗するケースもあるため、相場に合わせて自然体で臨む業者む多くなってきた。
製品輸出(22~28日)は、ジェット燃料が24万キロリットル(前週は19万キロリットル)、灯油が9万キロリットル(24万キロリットル)で計33万キロリットル(43万キロリットル)となり、前週に比べると10万キロリットルの減となっている。
ガソリン販売は4月が8.8%減、5月が3.8%減、6月は3%程度の減少が見込まれており、減販が続いている。
4月の大幅減は消費税の増税によるもので、3月の増税前で8.5%増という仮需が生じた反動によるものであるため、26年度に入ってから減販が続いている。
7~8月の増販に期待したいところであるが、末端市況は170円相場に近づいているため、節約で厳しい状況にある。