日刊ニュース

2014.07.15 のニュース

仕切価格値下がり局面へ ユーザー転嫁未達の段階で 市況対策の後退が心配

6月から原油コスト連動方式の新体系へ移行したが、ここにきて原油が値下がりしてきたため、元売の仕切改定、販売業者の市況対策が難しい局面となってきた。販売業者サイドは、新体系へ移行後は仕切価格の値上げを受けて、『ユーザー転嫁に取り組んでいる。しかし、連続しての仕切値上げとなっているため転嫁が大幅に遅れている。転嫁がようやく軌道に乗ってきたことで末端市況は値上がりしている途中であるが、ここで仕切値下げとなるとユーザー転嫁に水を差すことになりかねない。元売の本音としては仕切価格の値下げ打ち出しを避けたいところであるが、コスト安(値下げ)も期待しているため難しい状況にある。仮に値下げとなっても市況維持に努め、未達分の回収を狙うことになる。
 原油価格の値下がりからガソリンは50銭/リットルの小幅値下げとなっており、今週の仕切価格改定が注目されている。原油コスト連動となれば仕切価格の値下がりが見込まれ、販売業者も先を読んで対応している。
 新体系での値下げ局面は初めてのケースであり、原油コストの変動をどの程度まで加味するかのモデルとなる。元売サイドは原油コストの変動が大半を占めるとしているが、その他の要因を登高に判断して改定するとしているため、その内訳は明らかにしていない。
 また、販売業者サイドでは。仕切値上げを受けてユーザー転嫁に取り組んでいるが、長期にわたっているため中だるみ状態でもあり、首都圏ではガソリンのボトム(表示価格)は168~169円/リットルに再三、取り組んでいる実態であり、未遂を残しており、マージンは減少している。
 コスト面でみると仕切価格は146円、消費税込みで159円となり、10円。のマージンを加算すると169円となるが、実勢価格ではそれを下回るSSも多い。市況は値上がりしているがマージン減となっている。
 一方、ユーザーは高値となったため節約志向を高めており、減販となっている。減販、マージン減でSS経営は厳しくなっている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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