日刊ニュース

2014.08.11 のニュース

新体系定着でマージン拡大 元売、業績回復で有利な局面~業者、市況が小幅下落で苦戦~

元売サイドが打ち出した新体系も定着するなどマージンは拡大されつつあり、業績回復は見込まれている。ガソリンの末端市況も安定して推移しており、高度化法による設備処理の実施、製油所定期修理によって需給は締まり、ガソリン在庫は160万キロリットル台という低水準にある。その結果、新体系へ移行でガソリンの仕切価格は7月に2円/リットル程度値下げしたが、その後はほぼ据え置きとなっている。原油(ドバイ)は小幅な値下がりとなっているが、為替も円安で推移しているため、仕切価格は据え置きとなっており、元売のマージンは確保されている。4~6月の決算では、赤字決算の会社もあるが、確実にマージンが拡大しつつあるため、業績回復の見通しは確実視されている。一方、販売業者サイドは、仕切価格は据え置きとなっているが、末端市況は小幅な値下がりとなり、マージンは減少傾向にあり、苦しい状況にある。
 ガソリンの仕切価格は据え置きとなっているが、末端市況は維持されている。だが、徐々ではあるが下落傾向をみせている。
 販売業者はマージンが減少しており、販売減の影響を受けて減益となっているため不利な状況にある。
 これから街道沿いSSでは旧盆商戦に臨むことになるが、前年に比べると減販は必至であり、加えてマージン減となると厳しくなる。
 元売サイドは、原油コスト変動の新体系へ移行したため、その指標は原油価格のみとなり、業転連動に比べると仕切価格の改定も分かりやすいとのメリットもある。
 今のところ小幅の変動であるため、仕切価格は据え置きとなっているが、業転連動と違って日々の業転価格を相場として商戦に臨むこともなく、安定した打ち出しとなり思惑絡みの動きも少なくなる。
 元売は、足元の原油コスト変動を指標として仕切価格を改定するが、実際に処理している原油価格との間にタイムラグがあり、末端市況との間に価格差が生じて有利となる局面に立っているため、マージン増となっている。
 そのため販売業者からは、元売のみがマージン拡大で利益が確保されているが、我々は低マージンが続いているという不満が出ている。今までは元売も販売業者も赤字での共倒れが心配されたが、今のところ元売が一歩先行して黒字となっている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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