日刊ニュース

2014.08.20 のニュース

ガソリン市況は下落 原油、仕切の値下がり反映~価格競争は自粛の方向~

ガソリン市況は原油価格の下落を受けて値下がりとなってきた。ドバイが101~102ドル/バーレル、WTIが97ドルへと、7月の平均でWTIが102ドル、ドバイが106ドルであったのに比べると、8月入りで4~5ドルの値下がりとなってきた。これは中東政情不安の緩和と世界の需要減を背景にしている。為替は102円/ドルで安定して推移している。ガソリンの仕切価格も7月に入って2円50銭~3円/リットルの値下がりとなり、石油情報センターの調査価格(11日)は、平均で169円20銭で4週間で70銭の値下がりとなっている。街道沿いでは169円を維持しているSSもあるが、中心値は163~165円となってきた。安値は160円割れが散見され、ここにきて2円程度の値下がりとなってきた。先物は83円/リットル、業転市況は139円/リットル程度となっている。仕切価格は14日から50~70銭の値下がりとなったため、末端市況は値下がりとなりそうであるが、価格競争は自粛の方向にある。
 ガソリン市況は、値下がりとなってきた。仕切価格が7月以降2円50銭~3円値下がりしたことを反映したものである。販売業者サイドは周辺市況をみながら値下げで対応しているが、マージン確保に努めている。原油価格も値下がりしてきたのと、販売が低迷していることもあり、小幅な値下げとなってきたものである。
 ガソリン在庫も依然として低位であるため需給は締まっている。元売も原油コスト連動の新体系に移行した直後であるため、マージン確保に努めており、末端市況は大きく崩れことはないとみられる。
 新体系を定着させるには、仕切価格と業転市況との価格差を縮小させて維持することになる。価格差が拡大することになれば、再度、販売業者から反発が出るため、業転玉の出回りは少なく落ち着きをみせている。末端市況での価格差は10円程度あるが、安値が157~159円に対して中心値が165円程度であるため許容範囲にあるようであり、価格競争には至っていない。
 8月商戦も旧盆を過ぎ終盤となってきたが、まだ増版が見込まれるため、市況を維持しながらマージンを確保したいところである。定期修理も終り、これから増産となるが、設備処理も終えているため、稼働率はアップするが、供給増にはならないとみられる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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