2014.08.21 のニュース
原油価格 値下がり基調 中東情勢緩和で100ドル割れも~仕切価格は値下げ局面へ~
原油価格は値下がりをみせている。WTIが96ドル/バーレル台、ドバイが100ドル、ブレントが101ドルで推移しており、7月の平均に比べると3~4ドルの値下がりとなっている。イラクなど中東情勢の緩和、アメリカの在庫増、ヨーロッパの石油需要の減少などを反映している。14日には2ドル下落したが、その後、反発したものの、再び値下がりとなっている。今後、ドバイは100ドル割れも見込まれており、ガソリンの仕切価格は値下がりとなる。7月から累計すると2円50銭~3円の値下がりとなっている。8月に入っては70銭~1円の値下がり、今後も値下がりが見込まれている。末端市況は値下がりしているが、仕切価格の値下がりの範囲に止まっており、販売業者はマージンを確保しているが、今後は値下がり局面が見込まれるため、あせることなく慎重な対応が求められる。
原油価格が値下がり気味で推移しているため、国内のガソリン市況も値下がりの方向となってきた。仕切価格は、原油コスト連動となっているため、値下がりが見込まれている。
ガソリンは、7~8月が需要期であるため、市況維持に努めたが、今後は値下がり傾向を強めそうである。販売減と仕切値下げが重なるため、市況維持は難しくなる。
値下がり局面の市況対策は、周辺の市況を見ながら遅れて対応することになるが、自然体で臨むことになる。仕切値下げを先取りして値下げすることはないが、原油価格の見通しは難しいため、見極めないと失敗するケースも出てくる。
値上げの場合は、目標を定めて積極的に取り組むが、値下げ局面となると受け身となる。周辺市況が下落している時に市況維持で対応すると、減販となるケースもあり、高値感からユーザーの反発を買うケースもあるが、価下げを急ぐことはなく、仕切価格と適正マージンを考慮して販売価格を設定すべきである。