日刊ニュース

2014.10.21 のニュース

値下げ局面でガソリン相場づくり 堅調地区では160円を維持 安値は150円台で攻防

台風の到来でガソリンは減販が続いているが、これに加え仕切価格の値下げに伴う市況下落が見込まれており、販売業者の対応は難しい局面となってきた。ガソリンの仕切価格は2週間で4円/ の大幅な値下げとなったためこれから新しい末端市場の形成に取り組むが、既に先取りして値下がりしているため、どの水準を目安に相場づくりをするのかがポイントとなる。堅調地区は160円を維持するが、街道沿いでは161~2円/ℓとなっているため、160円を割って150円台相場になるものとみられている。安値は155~6円となっているた
め、150円台を維持するか否かが焦点となる。仕切価格は4円の値下げとなったため、末端市況を同額の4円に値下げするのか、先取り値下げ分を調整して2~3円の値下げに収めるのか、価格競争がエスカレートすると4円以上の値下げも予想される。減販が続き、増販を狙う動きが出ると市況は混乱する。

安値で増販狙うも限界 すでに先取り値下げ浸透
 石油情報センターの調査価格(14日)は、平均では165円/ℓとなっている。まだ本格的な仕切価格の値下げ前の相場であるが、前週に比べ1円の値下がりとなっている。
 首都圏では東京で167円、神奈川で163円となっているが、千葉、埼玉は161~2円となっており、実勢は150円台となっている。
 これから値下がりが見込まれるため150円台相場となってくる。仕切価格が値下がりしたため、末端市況が値下がりするのは当然の成り行きであるが、下げ過ぎが心配となる。
 ガソリン在庫は、石連週報では170万kℓと低位であるため需給はバランスを保っているが、値下げ圧力がかかると末端市況も一気に下落する。過去においても値下げ局面では下げ過ぎで薄利多売となり、利益を吐き出したが、今回は実需が落ち込んでおり、値下げしても需要が回復することは望めず、値下げしても増販は難しい。
 周辺SSに比べ安値で販売すると一時的には増販となっても、値下げで追随することになると、販売数量は元に戻ることになるため、安値販売も限界となる。結果的には販売業者間で利益を失うことになるため増販を望まず、適正マージンを確保する商法を根気よく続けることしか方策はない。
 仕切価格の値下がりで市況が維持できれば、マージンを確保するチャンスとなるため増販を狙った安値販売は避けるべきである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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