2014.11.27 のニュース
ガソリン需要回復を期待 市況下落で消費増を見込む~11月入りの出荷増も反動で減販~
ガソリン商戦は、11月の連休が終り12月商戦に入るが、販売、原油動向が注目されている。販売動向は需要回復が期待されているが、石連週報(9~15日)の出荷(販売)は85万キロリットルで90万キロリットルを割る大幅な減販に戻った。前週が106万キロリットルと大幅増加の反動でもあるが、2週間の平均では96万キロリットルとなる。今後は1週間で100万キロリットル台を見込んでいる。上期の販売は前年比で5.5%減の大幅減となり、下期では需要回復を見込んでいるが、10~11月も低調であり12月の販売に期待がかかっている。12月は選挙戦に入り、景気問題が争点となっているが、足元の景気動向と個人消費と繋がるガソリン販売がポイントとなる。ガソリン販売は、市況の高止まりで節約が浸透して減販が続いているが、市況が下落しているだけに需要回復が期待されている。今後のガソリン販売は前年比での増加は難しいが、1~2%減の当初計画を見込んでいる。ガソリン価格が160円を割って150円台に、安値は140円台となっているため需要回復を見込んでいる。
原油価格はドバイで80ドル/バーレルを割って75~6ドルへと値下がりしている。為替が118~9円/ドルと円安となっている。そのため仕切価格は、10月末から据え置きが続いたが、ここにきて20日からガソリンの仕切価格は1円50銭/リットルの値下げとなった。そのため市況立直しに水を差すことになったが、原油価格は、27日のOPEC総会を前にして、産油国間での減産に向けての調整が行なわれているため値上がりも見込まれ
ている。予想は難しいが、減産合意となれば値上がり、不調となると再下落となる。
今後の動向が注目されるが、ここ数日がヤマとなる。
産油国は80ドル割れとなれば、財政面では逼迫する国も多く、減産合意に向けての動きもあるが、産油国間で温度差もある。
一方では、シェールオイルの開発を遅らせるためとか、ロシアの経済成長をマイナスを狙ったものと、思惑などもあるがOPECの総会の対応が焦点となる。
国内のガソリン市況対策は、原油価格の動向をみながら様子待ちとなっている。当面は市況下落を支えて安値を底上げしているが、仕切価格が値下がりしたため振り出しに戻った。
当面はOPEC総会の決定をみて、その後の原油価格と為替の動向を見定めての対応となる。元売が仕切価格の打ち出しは、原油コスト連動方式を採用しているため、明解であるため、OPEC総会での方針の決定と、その直後の原油価格が12月相場の方向を決めることになる。