日刊ニュース

2014.12.18 のニュース

石油、再下落で50ドル台に 先物は連動して値下がり~業者、下げ過ぎで市況対策に苦境~

原油価格(WTI)は60ドル/バーレルを割って55ドルへ下落した。11月27日のOPECでの減産見送りを機に下落しているが、ここにきて加速している。11月の平均が75ドルであったため約20ドルの急落となる。ドバイも60ドルを割っているため、仕切価格は連続して値下がりとなりそうである。東商取の原油は46円/リットル、ガソリン、灯油は58~9円と値下がりしている。ガソリンは期先が61円となっており、先高を見込んでいる。いずれにしても、ここにきて再下落の傾向を強めているため、末端の市況対策が厳しくなってきた。60ドルで底値とみていたが、50ドル台に入ったことは、40ドル説も見込まれるなど不透明となり、思惑絡みの動きも出そうである。仕切価格の改定を待って市況対策に取り組んでいるが、連続値下げとなっているため戸惑いも出ている。
 原油が再下落して50ドル/バーレル台に入ったため、仕切価格の値下がりが見込まれている。12月に入ってガソリンの仕切価格は2週間で6~7円の大幅値下げとなっており、更に値下がりすると市況対策も難しくなってくる。
 年末商戦のヤマ場に入っている最中での値下げとなるため、相場づくりが難しくなる。仕切値下げを受けて街道沿いSSでは、140円相場となっており、安値の割引価格は130円台となっている。会員割引は135~6円も散見している。堅調地区は150円台を維持しているため、地域格差は拡大している。
 値下がりはしているが、140円台の安値となったため、ユーザーも安値感から車を利用する回数が増加しており、需要回復の兆しが見えてきた。また、販売価格に対しても敏感でなくなり、ある程度の価格差は容認する方向にあるため、価格競争がエスカレートすることはないようである。
 ただ販売業者間には、原油が続落しているため、相場づくりに苦慮している。どこまで下落するのか先が読めないのと予想外の急落であるため、目標が定まらないことから、周辺SSの出方を見守ることになるが、原油下落が急であるため、値下げとなる市況対策
は難しい局面となってきた。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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