日刊ニュース

2014.12.24 のニュース

ガソリンは140円台で攻防 業者、市況維持でマージン確保~先物が先行して値下がりも~

ガソリンの仕切価格は、12月に入って連続値下げとなっており、販売業者サイドでは周辺SSをみながら相場づくりに取り組んでいる。安値(量販店)は130円/リットル台に入っており、価格競争がエスカレートしそうである。街道沿いでは140円台の攻防となっているが、値下げを急ぐことなく市況を維持すれば、販売業者もマージンが確保できるため、これから年末に向けての市況対策が重要となってくる。原油価格は続落しており、WTIは54ドル/バーレル台へと再下落するなど流動的であるため底値感が見えていない。東商取の先物も原油が45円/リットル、ガソリンが56円、灯油が58円と先行して下落しているため、販売業者やユーザーも先安とみて買い控えの動きも出るなど変則的である。灯油は全国的な冷え込みから荷動きも本格化してきた。
 ガソリン仕切価格は12月に入って3週連続の値下げとなり、累計すると10~11円の値下げとなる。末端市況は、石油情報センター調査(15日)が平均で152円40銭/リットルで2円90銭の値下がりとなり22週連続の値下がりとなった。18日から4円の値下げとなっているため、次週調査(22日)でも値下がりが見込まれている。
 この調査価格でみると、仕切価格の値下げよりも遅れて反応しているため、今のところ販売業者のマージンは確保されていることになる。末端市況も地域によっては価格差もあり、競争地区は130円の前半どなっているため、低マージンとなっている。競争地区は5円程度の低マージンとなっているため薄利多売を狙うことになる。
 そのため小規模SSは苦戦となるが、フルサービスによる特徴を生かして適正マージンの確保を狙う。
 ガソリンの出荷も好調に転じており、需要は回復に兆しをみせている。12月販売は月間500万キロリットル(昨年は493万キロリットル)を狙っているが、好天気とガソリン価格の値下がりによって増販となるかが注目される。
 灯油は関東地区も冷え込んだため荷動きも活発化している。販売価格も10円/リットル程度は値下がり、配達(18リットル)は2000円を割ることになり、値下がりによる需要回復を期待したいところである。基本的には、天候次第で冷え込みを待つことになっていたが、例年よりも早く雪が降るなど増販が期待できそうである。
 ガソリンも値下がりしたため、これで灯油も増販となれば、SS経営もひと息つくことになる。そのため年末商戦には力が入ることになるが、価格競争を避けることがポイントとなる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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