2015.01.21 のニュース
ガソリン130円台維持は困難に 1月に入っても連続値下げ~掛売の価格改定で対応に苦慮~
1月に入ってガソリンの仕切価格が3週でも3~4円/リットルの値下がりとなっており、末端市況も続落している。街道沿いでは、130円/リットル台の維持が難しくなっている。安値(セルフ)は130円を割り126~7円となってきた。石油情報センターの調査価格(15日)は平均で142円60銭となり、前週比で2円60銭の値下がり、千葉、茨城、神奈川は138円となり、140円を割って130円台となってきた。この調査価格は、次回も値下がりするものとみられる。これだけ連続して値下がりが見込まれると、ガソリンや灯油などの掛売にも買い控えが出ているため販売(出荷)減となっている。SS店頭売りの現金価格は、その日の相場で決済するが、ガソリン、軽油の掛売、灯油の配達の場合は、その都度、価格改定となるため、販売業者は対応に苦慮している。これからの2月販売は、年末、年始商戦の反動で減販となるため、価格競争の再燃も心配される。
ガソリン商戦は、1月も下旬となると、販売は正月休みの反動で減販となるため、販売業者間にあせりが出て値上がりの心配も予想される。
原油価格は50ドルを割って48ドル程度で推移しているが、2ドル程度の変動もあるものの、40ドル台で底値をつけて、その後に反発する見方も出てきたようである。原油生産は、OPECが生産量を維持するが、非OPECのアメリカ、カナダなどでのシェールオイルの減産の動きが予想されるなど、ここが底値となり、後半には緩やかに値上がりするとの見通しも出てきた。
一方、原油価格の下落を受けて、仕切価格の連続値下げとなり、ガソリン市況は続落している。まだ、下げ止めの動きは出ていない。
今後も当分値下がりが見込まれているが、いずれは値上がりに転じるため、このあたりで下げ過ぎを警戒すべき時期にきたとのムードも出てきた。
今回の原油急落は、夏場から供給増、地政学リスクの緩和が取沙汰されて、供給増による需給緩和が問題となっているが、減産傾向の動きが出れば、需給も締まる方向となる。根底には、需給問題があるが、減産の傾向がでれば、原油価格も徐々に値上がりすることになる。
原油は金融商品化して先物市場で変動するため予想は難しいが、今回は供給増が要因となっているため、減産の方向が出れば下落に歯止めがかかる。
地政学的なリスクが再燃する要因も残っており、突発的に何が起きるかが分らない不確定な要因は残っている。その他、株価、ドル相場、他の金融相場に左右されるが、40ドル相場が底値となり、調整段階に入ることが見込まれている。欧州、中国経済の動向も注目されるが、大きく落込むことはないとみられている。