日刊ニュース

2015.01.26 のニュース

業者、市況維持でマージン確保 ガソリン下落局面が続くも~値下げを遅らせる対応で~

原油価格の急落で仕切価格も連続して値下がりとなり、販売数量サイドからすれば、値下げを遅らせることでマージンが確保できるチャンスとなっている。
 原油価格が下落局面においては、常に現時点が底値であり、足元に市況を維持に努めて対応していれば、マージンは確保することができる。販売業者も12月は増販となり、利益を確保したことになる。12月は最盛期であり、ここで利益を確保しないと黒字が望めないため通常月にくらべれば増益となった。しかし、下落局面が長期にわたっており、先取り値下げの様相の動きが心配となってきた。今までは、仕切価格の値下がりが急であり、値下がり幅も毎週3~4円/リットルの大幅となっているため、ユーザーへの値下げを遅らせることでマージンが確保されることになる。
 販売価格も130円台となると、ユーザーにも高値感が消えており、余裕を持った対応となり、値引き要求も出ていない。安値は120円台となっており、価格差も縮小しているため、価格競争は沈静化している。もちろん価格差は存在するが、昨年7月の170相場時代と比べると雲泥の差である。
 ガソリン市況は続落して130円/リットル相場から120円台に入る状況にある。石油情報センター調査(19日)は平均で139円60銭/リットルとなり、前週に比べ3円の値下がりとなり130円台となった。
 昨年7月が170円であったため30円の値下がりとなる。これだけ連日値下がりしているため、末端市況への対応も難しくなっているが、値下げを遅らせることでマージンが確保でき、チャンスも出てくる。
 販売業者サイドは、仕切価格の値下がりと適正マージン確保を前提に市況形成を図るが、周辺SSの動向もあって慎重に対応している。今のところ仕切値下げ分に比べると値下げ幅が抑えられているようである。
 しかし、12月以降は連続して仕切価格が値下がり、1月に入っても3週連続の値下がりで22日からも2~3円の値下げとなっているため、先取値下げも心配される。
 原油価格も40ドル/バーレル台でここ数日は安定しているため、今が底値との見方もあるが、値上がりに転じないと末端市況の立て直しは難しいため、今後も値下がりが続くことになる。
 12月販売は値下がりで前年比横ばいとなったようであるが、11月の5%減販の反動との見方もあって需要が回復するには至っていない。値下がりによって需要増となるのは難しい為、減販を前提にマージン確保に勤めるべきである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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