2015.03.12 のニュース
ガソリン販売は2月後半は低調 前半値上げ前の仮需反動か
石連週報によるとガソリンの2月の出荷(販売)は1週(1~7日)が108万キロリットル、2週は99万キロリットル、3週が95万キロリットル、4週が97万キロリットルとなった。下旬は100万キロリットルを割り、低調となった。第1週は、2月の仕切価格が予想されたことから仮需要が発生して100万キロリットルをオーバーして増販となり、2週は100万キロリットルを割ったものの増販となったが、その後は仮需の反動で減販となった。
最近の販売動向は12月が前年比で1%の微増、1月が4%減となった。2月は前半が好調であったが、後半で減少し、2月全体では横ばいが見込まれている。
2月の入りで仕切価格が大幅な値上がりとなり、販売動向が心配されたが、ガソリン市況は130円/リットル台に乗せたこともあり、やや売れ行きが鈍ったことになる。
仕切価格は2月の累計では9円の値上がりとなり、末端市況も約10円の値上がりとなり、ユーザー転嫁は浸透している。2月販売は例年伸び悩むため、それほど心配することはなく、3月に増販を期待している。街道沿いのボトム価格は136円となったが、昨年の夏場の170円相場に比べると割安であるため値上がりしたもののユーザーには割安感を持っている。
石油情報センターの調査(2日)のガソリン価格は139円となり、3週連続の値上がりとなり、通算で約6円の値上がりとなっている。まだ未達となっているため次回調査(9日)では値上がりが見込まれている。
だが、仕切価格は3月に入り、第1週は据え置きとなったため、末端市況に与える影響は微妙となってきた。値上げは一段落したとみて、ユーザー転嫁も終り市況維持となると中だるみ現象も心配となってきた。 原油価格(ドバイ)は58ドル/バーレル前後で安定して推移している。原油価格の見通しは難しいが、上げ、下げの材料が交互にあらわれ、一進一退が続き、値上がりするに至らず横ばいが続いている。1月の42ドルの底値からみると15ドル程度の値上がりとなっている。
元売サイドの3月期決算では、原油価格が、ここでさらに値上がりすれば、在庫評価損が縮小されるため歓迎したいところである。だが、販売面では、値上がりすると減販となるのと、ユーザー転嫁が遅れるとマージンが減少するため厳しい局面となってくる。在庫評価損が縮小するが、マージンは減少し、真水では決算の数字は悪くなる。
3月決算も、ここまでくれば、今後の原油価格の推移を見守ることになるが、急騰することも予想しにくい状況にある。今後はガソリンの販売が、どこまで回復するかにかかってくる。当面の3~4月の販売動向が注目されるが、3月販売で回復すれば4月末からはゴールデンウィークに繋がることになる。ガソリン価格は値上がりしたものの、130円台であり、昨年の高値に比べる安値となっているため、販売増が期待される。
アベノミクス効果による景気回復により自動車を利用したレジャー需要を期待したいところである。省燃費車の普及で基調は減販予想もあるが、昨年は消費税の増税。原油価格の高騰でガソリンが値上がり、減販となったが、今年は、値上がりしたものの、まだ130円台であるため、好天気に恵まれれば、昨年に比べれば増販も見込まれる。