日刊ニュース

2015.04.14 のニュース

LPガス需要 27年度は2.2%増 家庭業務用0.2%減、工業用は2.3%増

 平成27~31年度石油製品需要見通しにおける液化石油ガス全体の需要見通しが決まった。
 平成27年度は、液化石油ガス全体で約1501万トンで前年度比+2.2%と増加となり、平成26~31年度を総じてみれば、年平均で十0.6%、全体で十3.0%の増加となる。
 用途別でみると、①家庭業務用では、平成27年度は649万トンとなり前年度比▲0.2%と減少の見通し。
 平成26~31年度を総じてみれば、年平均で▲0.8%、全体で▲3.8%の減少の見通しとなる。
 家庭部門では、LPガス利用の複数人数世帯の減少、定置用燃料電池の普及により他のLPガス利用機器が代替され、省エネ、効率改善等を背景に需要が減少。
 業務需要は、主要な需要家である外食産案は事業者数がほぼ横ばいで推移すると見込まれ、需要もほぼ横ばい。
 全体として家庭部門、GHP(ガスヒートポンプ)の省エネ化等を背景として需要が減少。
 ②工業用では、平成27年度は297万トンとなり前年度比十2.3%と増加の見通し。
 平成26~31年度を総じてみれば、年平均で十1.9%、全体で十9.6%と増加の見通し。
 一般工業用については、経済動向が堅調に推移するとの見通しに立ち、鉱工業生産指数に連動してLPガス需要が緩やかに増加するほか、A重油からの燃料転換によりLPガス利用量が一定割合増加することを見込み、全体として需要が増加する見通し。
 平成29年度以降北米シェールガス随伴のLPガス輸入が増加傾向で推移することも見込み、全体として工業用需要は増加する見通し。
 ③都市ガス用では、平成27年度は128万トンとなり前年度比十10.2%と増加の見通し。
 平成26~31年度を総じてみれば、年平均で十6.3%、全体で十36.0%と増加の見通し。
 都市ガスの主原料はLNGであるが、LNGのみでは都市ガスの熱量規格を満たすことができないため、LNGに一定割合のLPガスが混合されるものとして需要量を推計。
 平成27年度に豪州からコールベットメタンの輸入、平成30年度以降順次、米国産の低熱量LNG(シェールガス)が輸入される見通し。米国産の低熱量LNG利用により主に平成30年度から増熱用LPガスの需要が増加すると想定。
 ④自動車用では、平成27年度は107万トンとなり前年度比▲2.4%と減少の見通し。
 平成26~31年度を総じてみれば、年平均で▲1.8%、全体で▲8.5%と減少の見通し。
 タクシー、貨物車等のLPガス自動車台数は、年々緩やかにはなるが継続的に減少することを想定。
 全体としては、LPガス自動車台数の減少幅は年々緩やかになり、また燃費改善も継続的に進行すること等から、減少率は年々緩やかにはなるが、需要は減少傾向で推移すると想定。
 ⑤化学原料用では、平成27年度は319万トンとなり前年度比十6.0%と増加の見通し。
 平成26~31年度を総じてみれば、年平均で十0.5%、全体で十2.8%と増加の見通し。
 エチレン用原料については、近年の中国のプラント新設や北米シェールガス由来のエチレンのアジア市場流入を受けて輸出向け需要は減少傾向。
 プロピレン用原料については、ほぼ横ばい傾向の需要量で推移することが見込まれる。
 全体として、平成27年度はエチレン向け原料割合の増加でプラスとなるも、その後、需要は一時減少、平成29年度以降は我が国における北米シェールガス随伴のLPガス利用が下支えとなり、化学原料用需要がほぼ横ばいで推移する見通し。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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