日刊ニュース

2011.01.20 のニュース

灯油 荷動き増で増産へ 灯油高でマージンも確保 ―先物、業転は65円の高値―

寒波の到来で、灯油の荷動きが活発化している。年明けから西日本でも積雪と冷え込みが厳しくなっており、ローリー輸送や内航タンカーの運行にも支障が出るなど供給が心配されている。元売の灯油在庫も230万KL程度という低水準であるため、需給はタイトで推移している。需要期の月間販売は330万KL程度であるため、かなりの低在庫といえる。先物、業転も65円/Lと高値で推移、ガソリンの58円に比べると6~7円の割高で「灯油高のガソリン安」という体系となっている。末端市況も値上がりしており、マージンも確保できる水準である。今年は、特に低在庫で推移しているため、各社とも増販に対しては増産で臨んでおり、供給面で支障が出ることはない。
 日本海側は大雪となり、積雪の被害も出ている。年明けの冷え込みから、灯油の出荷は増加しているが、道路が積雪でローリー車などの走行にも支障が出るとの心配も出ている。
 北海道、東北の冷え込みは想定されていたが、西日本(日本海側)での冷え込みは予想外であるため、この冷え込みが長期化することになると、供給面でも影響が出てくる。
 灯油は低在庫となっているが、各社とも増産で対応している。しかし、ヤマ場もここ2~3週間とみられるため、2月に入れば、気温も上がり、需給はタイトで推移するため、在庫は余力が生じてくる。
 灯油が低在庫となっていることもあり、業転、先物は65円/Lと堅調で推移している。ガソリンに比べ割高となっており、灯油は採算油種となっている。
 最近は、冬場になると「灯油高のガソリン安」という体系で推移しているため、自然の成り行きであるが、厳冬による灯油商戦に期待が強まっている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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