日刊ニュース

2011.02.08 のニュース

原油高で先物は値上がり ―ガソリン60円、灯油65円へ―

原油価格はWTIが90ドル/バーレル前後で安定して推移しているが、ブレント、中東物は高騰する展開となっており、販 売業者は対応に苦慮している。中東物が値上がりしているため、東工取の先物は原油が50円/Lで、ガソリンが60円、灯油は65円へと値上がりをみせている。業転市況が安定して推移していることもあり、ガソリンの末端市況は1月で値上がりをみせたが、2月は様子待ちの状況となっている。HCのガソリン価格は130円割れであるが、量販店は130円台に乗せてきている。
 街道沿いは135~6円と値上がりをみせているが、2月の市況対策となると今後の出方を見ることになる。12月~1月と値上がりが続いたことで、次のステップは140円台乗せとなる。
 原油価格の値動きは、WTIが90ドル/バーレルの横ばいが続いており、これに比べるとブレントは102ドル台となり、その価格差は12ドルヘと拡大している。
 WTIは、アメリカの原油・製品在庫の水準が高いことを反映しているが、ブレントは、ヨーロッパの寒波やエジプト情勢、中東物は中国などのアジアの石油需要を反映しており、価格差が拡大している。
 WTIとブレントは、これまでと比べると完全に逆転しているため、原油の相場を見通しするのは難しくなっている。WTIは90ドルと高値であるが、ブレントや中東物に比べると割安感も出ており、日本の輸入価格は中東物に連動するため、1月積みは5ドル程度の値上がりとなっている。
 このように、原油価格の値動きにバラツキが生じているため、国内の市況も微妙に影響を与えているが、1月積みのWTIは89ドル台で、12月の横ばいとなっている。
 東工取の先物は、ガソリンが60円/L、灯油は65円と値上がりしているが、業転市況とほぼ同水準であるため、先物の値上がりが、業転市況にどう反映するのかが注目されるところである。灯油商戦は、これからの天候で大きく左右されるため、日々の気温が気になるところである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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