2011.02.14 のニュース
灯油在庫190万KL割れ 低水準でも供給は確保 ―輸送面でも効率化が進む―
石連週報(5日)による灯油在庫は187万KLで190万KLを割り込んだ。前週に比べると5万KLの減、前年に比べると約50万KLの減である。シーズン真っ只中で190万KL割れという低水準となっている。関東地区などでは、冷え込みも続いているが昼間は気温も上昇しているため、供給面での問題はない。灯油シーズンはここ1~2週間がヤマ場であり、2月末から3月に入れば暖かい日も続くとみられる。天候が比較的安定しているため、内航タンカー、ローリー輸送などに支障は出ていない。
ガソリンは226万KLで前週に比べると1.5万KLの減少となっているが、220万KL台を維持している。
5日現在の石連週報によると、灯油の在庫は190万KLを割る187万KLとなり、冬場の在庫としては最低の水準である。
この低水準でも、供給面で問題がないのは、ローリー輸送など、配送システムが整備されていることが寄与しているものとみられる。
燃料転換による販売減や、SS減による合理化から、低在庫でも玉繰りができるように、流通網が整備されていることになる。
一方、灯油販売は、冷え込みの割には増販となっていない点もあげられる。昨年12月の販売は、前年同月比で7%減となっており、電力、ガスなどへの燃料転換が進んでいるためである。
灯油シーズンは2月末までで、3月に入ると販売は大幅に減少するため、ここをしのげば3月末(昨年は167万KL)に向けて、在庫はさらに減少することになる。
各社とも、供給を確保するため、韓国から輸入で対応しており、短期間で輸入玉が日本に到着するため、それほど心配することはないと思われる。