日刊ニュース

2011.02.15 のニュース

ガソリン市況は安定推移 ユーザー転嫁も一段落―調査価格 小幅な値上がり続く―

原油価格は、WTIが87ドル/バーレル(1月平均は89ドル)と90ドルを割って下落している。一方、中東物は96ドル(1月は92ドル)と値上がりしているため、見通しが難しくなっている。ブレントは100ドルでWTIとの価格差は14ドルと拡大している。日本の輸入原油は、大半が中東原油であるためコスト増となっているが、原油価格が流動的であることも反映して国内の先物、業転市況も小幅な変動にとどまっている。ガソリン市況は石油情報センター調査(7日)では138円10銭で20銭の値上がりとなり、四捨五入では138円の横ばいであるが、10週連続の値上がりとなっている。2月に入ってガソリン市況は安定している。原油価格は中東物は値上がりしているがWTIは値下がりする動きにあり、販売業者も様子待ちとなっている。
 東工取の先物では、原油が50円/L程度、ガソリンは60円、灯油が65円で推移している。1月上旬の原油CIFでは約48円へと値上がりをみせており、元売でもコスト高となっている。
 仕切価格は先物、業転市況に連動するため、原油の値上がりを先取りした値動きをみせている。足元の原油価格は、WTIが下落しているのに対し、中東物、ブレントは逆に値上がりする、異常な状況となっているため、販売業者の対応も難しくなっている。
 末端のガソリン市況については、連続して値上がりしているものの、12~1月の仕切値上げを受けて、ユーザー転嫁も順調に進んだが、このところ一段落した感じとなっている。
 首都圏のボトム価格は135~6円/L、石油情報センターの週動向調査価格(7日現在)は138円で横ばいとなっている。しかし、小幅ではあるが10週連続で値上がりしており、ユーザー転嫁の勢いはわずかに残っている。
 原油価格は、エジプト情勢の影響で、ブレントが値上がりしているため、販売業者も価格競争を避けて、市況維持に努めている。ただ、今後のガソリン販売が気になるところであり、減販傾向が出ると、中だるみから下落へ転じることも心配される。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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