日刊ニュース

2011.02.16 のニュース

灯油需給 一段とタイトに 冷え込みで荷動き活発化 ―在庫の減少続く―

3連休の11、12日は全国的に冷え込み、関東地区にも雪が降るなどしたため、灯油の荷動きが活発化している。13日(日)は晴天となったため、輸送面での影響はなく経過している。石連週報による灯油在庫(5日)は187万KLと190万KLを割る低水準であるため、今後も需給は一段とタイトで推移する。在庫は石連週報の調査が開始されて以来の低水準である。例年、北海道、東北、北陸の各地区は3月、4月まで冷え込みが続くが、関東以西は2月末になれば暖かい日も増えるため、販売数量は減少する。石油各社は、冷え込みが続いても緊急輸入や増産で対応するため、供給面での心配はないとしているが、コスト増となるため、今後の販売動向をみながら在庫数量をチェックして商戦に臨むことになる。
 灯油の末端市況は、石油情報センターの週動向調査(7日現在)では、SS店頭価格が85円/Lとなっており、昨年11月が77円であったのに比べると8円の値上がりとなった。
 しかし、都内では、SS店頭が90円、配達は100円という相場となっているが、原油が値上がりしていることから、今後も値上かりが続きそうである。
 灯油の先物、業転市況は65~6円で、原油高に伴う仕切価格の値上がりで、ガソリンに比べると5円程度の高値となっている。そのため元売、販売業者ともマージンを確保している。
 今冬は、電力、ガスヘの燃料転換で、減販が見込まれていたが、厳冬により、販売が回復している。同時に低在庫による需給タイトで、業転市況が堅調で推移しており、灯油商戦は予想より順調になっている。
 今後は3月末に向けて、現在の市況を維持しながら、在庫調整を図ることになるが、今後も冷え込みが続けば、シーズン終了寸前に市況が急落することなく推移しそうである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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