日刊ニュース

2011.02.28 のニュース

ガソリン市況は下落傾向 ボトム130円割れが増加 ―マージン減でSS経営悪化―

首都圏のガソリン市況は下落傾向となってきた。街道沿いSSではボトム価格は136円/L程度であったが、130円割れが増加している。安値は123円となっているが、125~6円が増加している。原油価格が中東産で100ドル/バーレル台に急騰している状況下であるため、ガソリンの下落が心配されている。ガソリンの減販により供給増となってきたのと、販売業者にも販売低迷によるあせりから価格競争が再燃しそうな状況である。
 原油高騰で仕切価格の値上げが実施となるが、逆に末端市場が下落するとマージン減となり、SS経営は一気に悪化することになる。
 原油価格は、リビアの情勢悪化で急騰しており、ブレント、中東産はすでに100ドル/バーレルを超えたが、WTIは前週までは下落傾向で85ドル前後となっていた。しかし、22日から急騰し、23日には一時的ではあるが100ドルに達している。
 このような高騰を受けて、東工取の先物、業転市況も値上がりしているが、ガソリンの末端市況は逆に下落傾向となっている。この状況は長く続くことはないが、販売業春期には販売減によるあせりが出ているものとみられる。
 販売減による供給増も指摘されているため、今後の対策として、元売各社の減産による需給調整がポイントとなってくる。
 中東産は100ドルを超えているが、為替が82~83円/ドルという円高で推移しているため、大幅なコスト増とはなっていないことが救いとなっている。しかし、確実にコスト増となっているため、ガソリン市況を立て直すことが急務となってきている。
 販売業者は、当面は安値物を底上げすることになる。一方、元売サイドも減産によって、業転市況を値上げすることによる市況の立て直しがポイントとなる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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