日刊ニュース

2011.03.03 のニュース

ガソリン転嫁が始動 安値は大幅上げで139円 ―140円相場を形成へ―

 3月入りとなり、販売業者はガソリンのユーザー転嫁に取組む。2月のガソリン市況は横ばいで推移したが、26日(土)からの仕切価格が3円50銭/L程度値上げとなったことを受けてのもの。ここにきて130円の安値物は139円へと値上がり、140円寸前となった。‐原油価格は、中東産が110ドル/バーレルと高騰しており、東工取のガソリン先物は68円/L程度と値上がりして、灯油とほぼ同値となってきた。2月下旬では、灯油が67円、ガソリンが64円と灯油高となっていたが、ガソリンが値上がりとなったもの。ガソリンの業転市況も値上がりしてきた。灯油の仕切価格も1円50銭程度の小幅値上げとなっているが、価格差が是正されてきた。灯油はシーズンが終了するため下落、これに代わってガソリンが値上がりに転じている。
 元売が仕切価格の値上げを実施、これに連動して業転市況(陸上ローリー物)も値上がりしている。今回の値上げは、原油価格が中東産で100ドル/バーレルを超える高値となっているためで、その原油高を見込んでのコスト増と、国内市況の値上がりを先取りして値上がりとなった。
 業転市況にリンクする市況連動制ではないとの声を出す販売業者もあるが、仕切価格の値上がりが通告されたのを機に、先物、業転市況も値上がりしている。
 元売各社は、原油価格の高騰で危機感を強めていくもので、大幅ではあるがm販売業者から回収する。その扱いが販売業者に伝わっているため、ユーザー転嫁に取り組む。当初は、元売の出方を見守る動きもあったが、原油価格が高値で定着、経産省も、省内に原油情勢の連絡会議を設けるなど、原油高が注目されてきた。
 そのため、販売業者サイドはユーザー転嫁に取り組むが、HC、量販店など安値物がどこまで値上がりするのか、気になるところである。130円前後の安値は139円へと値上がり、さらに140円を狙うことになり、街道沿いSSはボトム140円に乗せる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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