日刊ニュース

2011.03.10 のニュース

ガソリン連続値上げ浸透 ボトムは146~148円ヘ 一気に10円程度を転嫁

ガソリン仕切価格の値上げを受けて、販売業者のユーザー転嫁は浸透してきた。5日からの仕切価格は、JXエネルギーが4.9円/L、出光興産は4.8円の値上げで、約5円の値上がりとなっており、ユーザー転嫁も5円程度となっている。その結果、ガソリンのボトム価格は146~148円に値上がりしており、都心部では150円相場となってきた。2月26日からは3.5円の値上げであったため、2週間連続での値上がりとなり、通算すると8.5円の大幅な値上がりとなっている。1~2月の未達分を加算すると一気に10円程度の転嫁となっている。2月中旬では、ガソリンが供給増で、下落傾向を示したが、原油価格が中東産で110ドル/バーレル台に乗せており、状況が急変してきた。
 ガソリンのユーザー転嫁は浸透してきた。販売業者は、2週連続しての大幅な仕切価格値上げを受けて取り組んでいるもので、短期間で10円程度の値上がりとなっている。
 原油価格は、中東産が110ドル/バーレル台に乗っており、WTIも105ドル台へと追随して値上がりとなっている。WTIは、アメリカの原油在庫増で一時は下落していたが、リビアの政情不安が長期化する様相をみせてきたことを機に急騰してきた。
 WTIが高騰してきたことから、一般にも原油高が注目されることになり、国内の市況も一気に値上がりしてきた。
 元売の仕切価格改定は、業転市況に連動する方式を採用しており、最近の原油高騰が急であるため、コスト増を反映して、先取りして仕切価格の値上がりとなっている。
 販売業者からは、市場連動制ではなく、コスト増を先取りした値上げではないかとの反発も出ているが、原油価格が急騰している時期は、市場迎動制ではコスト増の転嫁が遅れるため、コスト増を先取りしたかたちで相場づくりに取り組んでいる。
 仕切価格の値上がりに、業転市況が連動する動きにあるが、ほぼ同じテンポで値上がりしているため、ユーザー転嫁も足並みが揃ってきている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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