日刊ニュース

2011.03.23 のニュース

製油所再開で供給確保 緊急時脱し需給は安定 ◇安心感が出て落ち着く◇

今回の大地震で操業を停止している製油所も徐々に再開されており、石油製品の供給は確保されてくる。天坊石連会長は「今週中には平常に戻る見込みである」と語っており、緊急事態はまもなく回避される見通しとなった。操業を停止していた製油所、油槽所が操業再開となれば、供給面で事態がこれ以上悪くなることはなく、需給は安定する。そのため、SSでのガソリン不足などの混乱も解消されるものとみられる。東北、首都圏のSSでは休業するSSが増加、営業しても販売数量の制限から、営業車への供給がカットされると営業活動に支障が出るとしてトラブルも発生、また、SSにローリーが到着するとユーザーが殺到するなど異常な状況もあった。今後は混乱も解消される。
 東北関東地区の6製油所は操業を停止していたが、うちJX根岸、極東、東燃川崎の、合計で78万バーレル/日分が操業再開し、石油製品の供給は確保される。
 JX鹿島、仙台、コスモ千葉(3製油所で62万バーレル/日)は復旧に時間を要すスため、全体の需給は不足するが、各社間の融通、製品輸出の抑制、輪入で対応しているため、今週中に供給は安定する。
 しかし輸送面では、道路混雑でローリーが運航難、油槽所、出荷設備の被害で内航タンカーの運搬が難しいこともあり、局地では供給不足は当面続く。
 それでも製油所の操業開始で、供給が確保されるという安心感から、需給は緩和するため市況も安定する。原油価格は乱高下しているが為替が円高に転じているため相殺され、業転市況は落ち着くものとみられる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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