日刊ニュース

2011.03.24 のニュース

ガソリン 150円相場に 便乗値上げを避ける ~原油高騰と震災の影響を説明~

 東日本大地震の影響でガソリンの供給不足が問題となっているが、販売価格が値上がりしており、便乗値上げを警戒する動きもある。元売も今週は仕切価格を据え置きで対応している。原油価格の大幅値上がりと大地震が重なり、末端のガソリン市況が値上がりしているため、ユーザーには分かりにくくなっている。石油情報センターの15日の週動向調査では全国平均149円/Lで前週比3円値上がりとなった。調査は県別をやめて経産局別となっている。地震発生直後の15日調査であるため、地震の影響が関係しているとの受け止め方もあるが、この値上がりは原油価格の値上げ分のユーザー転嫁によるものである。原油価格は2月に入って急騰しており、中東産は110ドル/バーレル台で推移、業転市況も値上がり、そのため元売は2月26日から連続して値上げ、通算で11円/L程度の値上げを実施している。その値上がり延長線上にあり、首都圏では149~150円相場となっている。
 ガソリン市況は値上がりしているが、大地震の影響で供給不足が先行しておりユーザーもSSに殺到しているため、供給確保を優先している。ガソリン市況が高騰しているため便乗値上げの批判が出かねないが、原油価格の値上がりとかさなったものと説明している。元売も仕切価格を据え匿きで対応しており、末端市況の値上がりを抑える方針を打ち出している。
 石油情報センターの調査で149円/Lとなり、前週に比べると3円の値上がりとなっている。2月28日の調査価格が139円であるため、7円と3円が値上げされ、一気に2週間で10円の値上がりとなっている。仕切価格も11円程度の値上がりであり、ほぼ同値の値上がりとなっている。地震のあった東北地区が148円、関東が149円となっている。首都圏は150円前後で推移している。
 次回(22日)の調査では若干の値上がりも見込まれるが、未達分が加算されたものとみられる。首都圏ではSSを休業しているケースが多いが、150円前後の相場が形成されそうである。
 ガソリン不足となり、価格表示も撤去しているため、相場は分かりにくくなっている。このような異常な事態であるため、販売業者による販売姿勢が間われることになり、便乗値上げは避けるべきである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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