2011.03.25 のニュース
各製油所はフル稼働へ 被災地向け口ーリーを増強 ~東北・関東への供給を確保~
石油各社は、東北地方・関東圏への石油製品供給確保を狙って製油所のフル生産、輸入の拡大、輸出の抑制で対応している。輸送面では内航タンカー・ローリーの増強による輸送力アップを目指している。東北地方に大量に転送されている石油製品の各社間での融通も活発に行なわれている。その結果、SSへのガソリンなどの供給も増加しており、営業を再開するSSも徐々に増えている。ガソリン不足のため物流が停止したが、燃料が供給されてきたことで商品流通も円滑になってきている。操業を停止していた3つの製油所(東燃・川崎、極東・千葉、JX根岸)も稼動を再開したため、関東地区での供給拠点が確立した。その他の製油所もフル稼働で臨んでおり、供給不足は解消される。後はローリー輸送となるが、進路もようやく整備されてきたため、稼働率もアップしてきている。
関東地区の3製油所が稼働したのと、他の製油所もフル稼働で臨んでいるため、供給は確保されてきた。今後は内航タンカー、ローリーによる輸送力のアップとなるが、油槽所(八戸、塩釜)も機能が回復したため、入荷、出荷も平常ベースに戻った。
さらに、鉄道輸送(根岸→盛岡、宇都宮)も開始されたほか、口-リー輸送も始まった。
混乱に拍車をかけたのがガソリン不足で、SSが休業したためである。緊急車両への優先供給もあり、一般商業車への供給がストップした。緊急車両への供給も難しい状況も続いたが、連休明けの22日以降は供給が確保されてきた。
首都圏でもSSの休業が増加、ガソリンの給油をめぐってトラブルも発生、SSにもユーザーが殺到して営業できない状況となっていたが、ここにきて供給が確保されたとの安心感から、ユーザーも落ち着きをみせている。
ガソリンの販売価格は、首都圏では150円/L相場となっているが、原油高であるため、ユーザーから便乗値上げという反発は出ていない。