日刊ニュース

2011.03.30 のニュース

ガソリン150~152円相場 供給確保され落ち着く ~安値物は底上げへ~

 ガソリンの供給不足は解消され、市況も150円/L相場が形成されてきた。首都圏の街道沿いでは15O~2円となり、SSは26~27日でほぼ営業を再開した。地震直後は供給不足となったため、1回の給油は20Lまでと数量を制限して販売するか、1回で2~3000円という金額で販売した。そのためユーザーがSSに殺到して混乱したが、ようやく落ち着きをみせている。
 石油情報センターの週動向調査(22日)では、平均で151円となり、前週比で2円の値上がりとなった。首都圏の東京は154円、神奈川が151円、千葉が149円となり、150円相場となっている。仕切価格は据え置きとなっているが、供給不足を背景に安値ものが底上げされ、平均価格を引き上げることになった。今後は現状を維持することになりそうである。関東、東北で6ヵ所の製油所が一気に操業停止、ローリーの不足、道路が寸断となったため、供給不足はやむを得ないが、改めて石油の 需要性が認識された。
 ガソリン、軽油、灯油不足が解消されてきた。地震直後はSSで販売するガソリンがなくなり休業したため、営業したSSにはユーザーが殺到し混乱、トラブルも発生した。
 供給不足を背景に便乗値上げが心配されたが、販売業者の冷静な対応で価格をめぐるトラブルは出なかったようである。原油価格の高騰で仕切価格の値上げが実施されている最中であったため、地震の発生と重なり末端市況が値上がりした。供給不足を背景に値上げは一気に浸透した。この動きをみて便乗値上げという見方も一部にあるが、今後の問題となる。
 原油価格は中東産で109ドル/バーレル台に乗せており、ガソリンの仕切価格は130円を超えて、マージンを15円加算すると145円となり、消費税を課税すると150円以上となる。
 セルフ、カード割り引きなどは140円台も残っているが、2月末からみると10円以上の値上がりとなっている。仕切価格も11円の値上がりで、末端市況は仕切価格の値上がりに見合った水準となっている。
 一方、ガソリンは150円相場となったことからユーザーの節約による販売減が心配されている。地震による経済活動への影響も大きい。個人消費の落ち込み、春休みの行楽、レジャーも白粛となり車の利用も減少する。今のところ需給もタイトで製油所もフル稼動であるが、落ち着くと需給は緩和することも予想される。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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