日刊ニュース

2011.03.31 のニュース

ガソリン市況維持へ 仕切価格も据え置きで ~供給不足解消で落ち着く~

 関東地区ではガソリン供給不足が解消したため、ユーザーも落ち着きを取り戻した。そのため、今後は市況の動向が注目される。元売が仕切価格を据え置きとしているため、販売業者も市況維持で対応するものとみられる。首都圏のガソリン市況は150円/L台相場が形成されており、街道沿いでは150~152円となっている。情報センターの週動向調査(22日)は全国平均で151円、東京が154円、神奈川が151円、千葉が149円、埼玉が151円となっている。平均でみると、2月28日が139円であったため、3月22日の151円は一気に12円の値上がりとなる。しかし、市況動向をみると、3月14日(11日に地震発生)には149円で3円、22日には151円で2円の各値上げとなっている。地震後は小幅な値上がりに止まっている。
 ガソリンの末端市況は150円/L相場となってきた。2月末に比べると大幅な値上がりとなるが、その要因は、原油価格が、中東産で110ドル/バーレル台と高騰した結果である。
 しかし、3月11日に東日本大地震が発生したため、その影響で需給がタイトとなり、値上がりしたとの印象をユーザーに与えることになった。
 地震発生後は、ガソリン不足が表面化、ユーザーが殺到したため、SS店頭が混乱する状況となり、値上がりに対してユーザーの反発も強まっている。
 その間、元売の仕切価格は据え置きで対応したため、末端市況は大幅な値上がりはしなかった。だが、原油価格の値上がりと重なったため、ユーザーは地震による需給タイトを反映したものとの受け止めた方をしており、販売業者は対応に苦慮している。
 原油価格は、中東産が110ドル前後という高値で推移しているが、為替が円高(81円/ドル程度)となっているため、コストは変動していない。仕切価格は据え置きとなっているため、末端市況も安定するものとみられている。
 ただ、未達分を残しているSSもあるため、これを機に安値を底上げするケースもあり、小幅な値上がりも見込まれている。業転玉を手当てしているSSは、業転市況の上昇で、値上げで対応することになる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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