日刊ニュース

2011.04.20 のニュース

仕切価格 連続値上げへ 業者 ガソリン転嫁に取組む ~末端は3円程度の値上げ~

ガソリンの仕切価格は、東日本大震災を機に据え置きが続いたが、9日から値上げが実施となり、16日も値上げで2週連続して値上げとなった。エクソンモービルの外販向けが9日から1円50銭/L、16日から1円の各値上げで2週計で2円50銭/Lの値上げとなった。同じく出光は1円と1円40銭の各値上げで計2円40銭の値上げとなった。JXは2円50銭の値上げとなった。9日からの仕切価格は1円程度の値上げであったのとJXが据え置きとしたため、販売業者によるユーザー転嫁は見送りとなったようである。だが、16日からも値上げとなり連続すると2週間で約2円50銭の値上げとなるため、販売業者もユーザー転嫁に取り組むことになる。しかし、ガソリンの供給不足は解消され、需給は緩和しており、末端市況は150円相場を形成していたものの下落気味であるため厳しい状況にあるが、ユーザー転嫁は3円程度を狙うことになる。
 東日本大震災(3月11日後に、ガソリンは供給不足となり、需給は混乱したため市場連動制による週決めの仕切価格は据え置きとしていたが、9日から値上げで復活した。震災後は原油価格が値上がりしてコスト高になり、仕切価枯は値上げとなったが、1円程度の小幅であったのと、JXが据え置きとしたため、販売業者はユーザー転嫁を見送った。だが、16日からも連続して値上げとなったため、販売業者もユーザー転嫁に取り組むことになる。
 ただ、末端市況は下落気味であるため、ユーザー転嫁は難しい状況にある。ガソリン市況は、石油情報センターの週動向調査では152円/L(平均)の横ばいで推移しているが、首都圏の街道沿いSSでは150円台を維持している地区もあるが、149円台も散見されている。HC、量販店も値下げしているため苦しい状況にある。
 震災直後は、供給不足でガソリンは150円台に乗せてマージンを確保したが、販売する玉がなくなり、休業したSSもあり、結果的には販売減となったため経営は苦しい状況となった。
 仕切価格は連続値上がりとなったが、ユーザーの節約、白粛ムードの浸透で販売減となっている。一方、供給は製油所のフル生産で需給は緩和している。この状況下での値上げであるため、難航が予想される。仕切価格は通算すると約2円50銭の値上げとなるため3円程度のユーザー転嫁を狙う。仕切価格は133円程度となるため、末端市況は153~5円を狙うことになるが、販売業者の足並みが揃うか否かは今週が正念場である。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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