2011.06.07 のニュース
ガソリン6月対策 下げ過ぎを是正へ ~減販を我慢してマージン確保~
ガソリンの6月市況対策は、5月の下げ過ぎ・様子待ちから、一転して是正に取組む方向にある。5月に入って原油価格が急落したため、これに連動してガソリンの末端市況も下落した。しかし、原油価格はWTIで100ドル台に乗せており、ガソリンも在庫が減少するなど需給は調整されてきた。末端市況も下げ止めとなっており、安値を底上げすることになる。
HC、量販店は133円/L程度となり、安値地区は140円を割っているが、このあたりが底値となっているため、今後は反転を狙うことになる。ただ、6月は梅雨となりガソリン販売が伸び悩むため、市況対策は難しい状況にあり、ここは販売業者も減販を我慢して市況立直しに取組むべきである。販売減が続いているため、販売業者もあせりが出ているが、値下げしても増販は見込めず、適正マージンの確保に努めるべきである。
ガソリン市況は急落して、下げ過ぎの状況にある。5月に入ってからの仕切価格は、4~5円/L値下がりしたが、末端市況はそれ以上に下落しているため、販売業者のマージンは減少、経費も確保できず、逆ザヤとなりそうである。
元売サイドも同様に、5月に入ってからは、業績が悪化しているため、市況の立て直しに取り組む構えをみせている。そのため、減産と輸出増対応でで、需給調整に取り組んでいる。
ガソリンの場合は、在庫も減少しているのと、製油所の定期修理のため、夏場に向けては需給も締まりそうである。ただ、販売動向の見通しは難しく、販売減がどこまで続くのか、気になるところである。
景気が後退しても、ガソリン販売が夏場に回復することになれば、販売業者も一息つくが、大幅な販売減が続くと、価格競争の再燃が心配される。
6月を我慢して乗り切れば、7~8月の夏場シーズンとなり、需要は回復する。販売業者も6月が正念場で、原油が値上がりしているため、今後の変動を注目すべきである。