日刊ニュース

2011.06.15 のニュース

ガソリン需給が締まる 減産で在庫は大幅に減少 ~市況立て直しの機運出る~

石油各社は、需要減を受けて、減産、輸出増で対応しており、ガソリンの在庫は減少、需給は締まってきた。原油価格はWTIで100ドル/バーレル台に値上がり、先物、業転市況も値上がりしており、末端市況も安値は是正されてきた。首都圏のガソリン市況の安値は130円台が増加していたが、ここにきて140円台に乗せてきた。5月は値下がり局面であったが、6月に入り値上がり局面と変わってきた。原油価格の値上がりに対して、OPEC総会で、サウジが増産して原油価格の高値を是正する動きをみせていたが、イランなどが増産に反対したこともあり、増産は見送りとなったことが反映している。今後3ヵ月間は経過を見ることになったが、今後の原油価格の動向が注目される。原油価格の値上がりからガソリン市況は安値を底上げする動きとなってきため、再構築の動きが出てきた。
 ガソリンは市況は下落が続いたが、ようやく値上がりしてきた。石油情報センター調査によると5月2日が152円/Lであったものが6月6日には148円となり5円の値下がりとなった。5月末では150円台が消えて140円台となったが、安値販売はHCなどが133円となり急落した。
 安値は130円/L台が増加しており、仕切価格も5月では4~5円の値下がりとなったため、石油情報センターの調査価格が5円の値下がりで仕切価格の値下がりと同額となるが、安値地区は10円以上の値下がり、市況実勢は大幅な下落となった。そのため販売業者サイドの経営は、一段と悪化している。元売サイドも、5月は4月積みの高値在庫の原油を処理しており、これに市況は急落しているため5月の月次決算は赤字となり、危機感を強めている。
 販売業者も、ここにきて下げ過ぎであるとして安値物を底上げする動きが出てきたもので、140円台も散見してきた。6月で仕切価格を値上げしたが、同時に元売は減産、市中買いで需給調整に乗り出したため、その効果も出てきたようであり、業転市況も海上物(バージ)が値上がりしてきた。これに連動して東エ取のガソリン先物も70円L台に乗せてきた。・末端市況も一部で値上がりに転じてきたが、まだ様子待ちの地区も多く、安値販売が続いているため、本格的な市況立て直しはこれからとなる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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