日刊ニュース

2011.06.23 のニュース

ガソリン仕切連続値上げ ユーザー転嫁は浸透 ~原油安も業転は高値で推移~

ガソリンの仕切価格は18日から約2円/Lの値上げとなり、3週連続して値上げとなった。仕切価格の改定は、EMの外販価格の打ち出しに連動しており、販売業者もユーザー転嫁に取り組んでいる。ここにきて、安値のHC、量販店も値上げしているため、130円台の安値は減少、140円に乗せてきた。石油情報センターの週動向調査(13日時点)は、全国平均で147円となり、前週に比べ小幅な値下がりとなったが、20日の調査では値上がりするものとみられている。6月のユーザー転嫁は遅れていたが、業転市況が値上がりしているため、元売の仕切価格の値上げは浸透してきた。とくバージ(海上)物が高値で推移しているのは、元売の市中買いが行われているためで、需給も締まっている。原油価格が下落しているため、東工取のガソリン先物は70円/認程度へ値下がりとなっている。しかし、業転市況は堅調であるため、末端市況も値上げに取り組むことになる。
 元売りの仕切価格の改定は、週決めで実施され業転市況を中心に、原油価格、ブランド料、他社の動きなどを参考にして打ち出されているが、最近ではEMが先行して打ち出す外販価格にほぼ連動している。
 そのため、販売業界サイドからみて市場連動方式は形骸化しており、EM連動となっているとの見方をしている。これだけEMがプライスリーダーの役割をしていることに販売業者もEMの外販価格をみて、対策に取り組む方向になってきた。元売各社の発表よりも一日早く通告されるため、相場づくりの目安となって定着している。
 EMの外販価格が木曜日に通告され、これを受けて金曜日には他の元売りが追従するかたちで通告し、土曜日から改定実施となる。
 18日からガソリン仕切価格は、2円/Lの値上がりで出揃っており、6月に入って3週連続しての値上がりとなったもので、通算すると3円50銭~4円の上げ幅となった。
 ユーザー転嫁は遅れていたが、18日から仕切値上げを機に本格化するものとみられる。
 ただ、WTIの原油価格が100ドル割れの93ドル/バーレル、中東産は106ドルに急落したため、ユーザーの市況対策に影響が出るとの懸念もある。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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