日刊ニュース

2011.06.27 のニュース

ガソリン底値148円狙う ユーザー転嫁が本格化 ~業転上昇で量販店の値上げ~

首都圏のガソリン末端価格は、仕切価格の値上がりを受けて、ボトム(底値)148円/Lを目安に、市況の立て直しに取り組む。仕切価格は3円50銭程度の値上がりとなっているが、下げ過ぎ分を回収することになり、これを加算することで、実質5円程度の底上げとなる。仕切価格の値上げをうけて、ユーザー転嫁が始動したことで、安値の130円台は消えており、143~5円まで値上がりしている地区もある。一方、安値のHC、量販店は、まだ130円台が残っており、今後、値上がりするものとみられる。石油情報センターの週動向調査(20日)でも、ガソリン(平均)が148円/Lで、前週に比べ1円の値上がりとなった。4月末から連続して値下がりしていたが、ようやく値上がりに転じてきた。月末にはユーザー転嫁が本格化するものとみられる。
 仕切価格は3週連続して小幅な値上がりとなったことから、ユーザー転嫁が始動してきた。首都圏の底値は140円台に乗せている。仕切価格の改定は土曜日から実施であるが、実際にユーザー転嫁に取り組むのが火、水曜日に遅れるケースが多い。石油情報センター調査は月曜日実施となるため、ユーザー転嫁の結果が一週間程度遅れる。
 緊急時であれば、仕切値上げ実施日が即ユーザー転嫁となる。だが最近のように平常時となると周辺SSの出方をみるため、ユーザー転嫁は遅れるケースが多い。様子待ちが続くと、その間に原油価格(WTI)が下落するとユーザー転嫁が見送りとなり、販売業者のかぶりとなる。現在も仕切価格は値上がりしているが、原油価格が値下がりしているため、様子をみる動きも出ている。また業転市況が値上がりしているため、業転玉を手当てしている量販店などは値上げに取り組むことになる。
 原油価格は下落気味であるが、業転市況が高値で推移しているため、末端市況は値上がりとなる。ボトム148円を確保できるかは、販売業者の取り組み次第となる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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