日刊ニュース

2011.06.30 のニュース

原油下落で先物、業転も連動 ガソリン転嫁の最中で微妙 ~仕切価格は据え置き~

IEAの石油備蓄放出を機に、原油価格は下落しており、東工取の先物市場はガソリンが65円/L、業転市況は71円程度に下落してきた。WTIは90ドル/バーレル(5月平均101ドル台)、中東産が100ドル程度(108ドル)へと値下がりしてきた。そのため、25日からのガソリン仕切価格改定は横ばいとなっており、一服状況となってきた。6月に入って、仕切価格は連続して値上がりとなっていた。末端のガソリン市況は、仕切価格の値上がりを受けて、ユーザー転嫁に取組み、首都圏ではボトム価格148円相場を形成している最中であるため、原油価格の下落が、今後の市況対策に影響しそうである。仕切価格が据え置きとなったことから、末端市況は安値物を底上げするが、堅調地区は横ばいとなりそうである。首都圏のガソリンのユーザー転嫁が低迷しており、ボトム価格は148円/L相場が形成されてきた。しかし、IEAの原油備蓄の放出で原油価格が暴落
する状態となり、これに連動して東工取の先物、業転市況も下落してきた。仕切価格も25日からは据え置きとなっているため、末端市況も横ばいとなりそうである。
 また、6月に入って仕切価格が連続値上がりとなっているため、ユーザー転嫁が遅れている地区は、引き続き底上げを狙っている。
 しかし、仕切価格が据え置きで業転市況が値下がりとなると、ユーザー転嫁も鈍るため、横ばいが場合によっては値下がりとなる心配もされている。今後の原油価格の動向を見定めることが重要となるが、WTIは90ドル/バーレル、中東産は100ドルの水準にあり、これを下回ると先取り値下げも心配となる。
 IEAの協調行動は原油価格の下落を狙ったもので、その結果として原油価格は値下がりしている。原油価格下落でガソリンが値下がりすれば、大幅な需要減を回避することとなり、増販期待で好材料となるが、市況下落となり、販売業者はマージンを吐き出すことになる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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