日刊ニュース

2011.07.08 のニュース

ガソリン販売6月も前年比減 430万KL程度にとどまる見込み ~昨年並み猛暑特需は期待できず~

 東日本大震災の影響もあって、2011年度入りして第1・四半期(4-6月)の石油製品需要が低調に推移する中、6月のガソリン販売数量も前年を下回ることが必至となっている。4月の420万4000KL(88.2%)、5月の458万1000KL(99.5%)に次いで6月は430万KL程度にとどまる見通しで、前年同月の459万9000KLを30万KL弱下回ることが避けられず、3ヵ月連続で前年を下回ることになり、ガソリン販売の低迷が続く見込みだ。6月のガソリン販売数量を、週単位の販売量で見ると5月29日~6月4日の週が102万KL、5日~11日の週は98万1000KLで100万KLを割り、12日~18日の週は101万KL、19日~25日の週は再び100万KLを大きく下回り91万KLにとどまっている。
 6月1日~4日までの4日間の販売数量を60万KL程度と想定し、月末の26日~30日までの5日間を75万KL程度と想定すると合計135万KLとなり、中3週の合計290万1000KLを加えると425万KL程度にとどまる。
 この数字を若干上回ることを考えても前年同月の459万1000KLまで達するのは困難とする観測が多く、6月も前年を下回ることが避けられない状況となっている。
 石油連盟によると、5月のガソリン販売数量は全国合計で452万3000KLで、98.3%と前年比1.7%の減少だが、被災地東北が前年比90.4%と震災影響から約10%の減少となったことが大きく響いた。
 関東が前年比101.2%と前年を上回ったが、震災からの本格的な復興がまだまだ期待できない現状では、第2四半期(7-9月)の販売見通における東北の需要動向が気になるところだ。
 昨年の7月-9月は猛暑の影響で車載冷房用もありガソリン特需となったことは記憶にまだ新しいが、今年に関しては6月後半からの極端な気温上昇にあっても今のところ特別な変化が見られないとする販売サイドの意見が多い。7月入りしてさらに高温・好天の日が続けば需要増への期待が持てるところだが、比較的雨の日が多いこともあり、昨年並みの猛暑特需は期待できないとする観測が大半を占める状況だ。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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