日刊ニュース

2011.07.12 のニュース

ガソリンC重油販売が焦点 景気回復で軽油は重油増を期待 ~各社、減産・輸出増で対応~

7月入りで、石油各社はガソリンの需給を中心とした取り組みとなっている。軽油も需要回復の兆しを見せている。産業活動の活発化、景気回復が見込まれ、経済指標も前月比ではプラスに転じている。前年同月に比べると低水準ではあるが、石油製品の場合はガソリン、軽油、電力用C重油の需要は期待できそうである。ガソリンは、好天気の猛暑日が続いており、増販が見込まれている。好調だった咋夏の増販を上回ることは難しいが、出足は順調であり、かなり期待ができそうである。軽油は景気の回復にかかってくるが、東北地方の復興需要増、貨物輸送が活発化することが焦点となる。軽油は景気回復に大きく影響するため、政府の補正予算の早急な執行にかかってくる。ガソリンは景気の回復も影響するが個人消費と天候が強く影響する。好天気が続いているため需要増は期待できそうであり、あとは販売業者間の価格競争が懸念となる。
 7月入りでガソリン需要期となり、元売、販売業者とも増販を期待して商戦に臨んでいる。定期修理も明けとなり生産体制も万全となるため、供給増も心配されるが、輸出で対応することにしている。輸出は軽油、ジェットが中心であるが、ガソリンも輸出を狙うことになる。
 ガソリンの霊要は個人消費が影響するが、節約ムードが浸透しているものの、夏休みが猛暑となれば、増販も期待できそうである。
 軽油は景気回復にかかっている。復興景気と産業活動が活発化すれば、需要が回復する。荷動きが回復の兆しをみせており、軽油需要は、増加しそうである。灯油、A重油は不要期であるため軽油販売に期待がかかる。灯油は在庫の積み増しを行なうが、今年は東北地方への供給確保を優先するため、早めに取り込む方向にある。在庫は、すでに昨年よりは高水準にある。
 電力C重油の供給は、当面輸入で対応しており、石油業界への引き合いは、これからである。大規模の石油火力の再聞か遅れているため、C重油の増産で他の石油製品が供給増になることはない。
 このようにみると、石油製品需給も安定して推移しており、在庫も低位で推移している。各社も7~9月は減産対応で臨むことで足並みが揃っている。供給増になれば輸出で対応することになっているため、需給は安定して推移しそうである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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